旦那にさわられたくない原因は？心理と対処法を解説

「旦那にさわられたくない…」

そう感じてしまう自分に、戸惑いや罪悪感を抱えていませんか？

愛情が完全に消えたわけではないのに、なぜか夫からのスキンシップを拒絶してしまう。

その複雑な感情に、一人で悩んでいる女性は少なくありません。

その原因は、産後のホルモンバランスの変化や更年期といった身体的なものから、日々のすれ違いで生まれた心の距離、あるいは夫の何気ない言動に対する嫌悪感まで、実にさまざまです。

放置すれば、夫婦関係が修復不可能なほどにこじれてしまう可能性もあります。

この記事では、そのモヤモヤとした感情の正体を突き止め、あなたの心が少しでも軽くなるための具体的な対処法を解説します。

自分自身の心と向き合い、今後の関係を考えるための第一歩にしてください。

記事の監修者

保志吏衣子

株式会社ココロザC 代表取締役・カラーセラピスト・心理カウンセラー。
日本初の「カラットセラピー」を創生し、17年で20,000人を超えるカウンセリング実績。
全国で500名以上のセラピストを育成。

旦那にさわられたくない時に考えられる原因

女性が触れられるのを拒む心理的な背景

女性にとってスキンシップは、精神的なつながりと深く結びついています。

多くの女性は、日常的なコミュニケーションを通じて安心感や信頼感を抱き、その延長線上に身体的な接触を求めると言われています。

例えば、会話がなかったり、感謝の言葉がなかったりする日々が続くと、心が満たされず、夫を異性として見ることが難しくなることがあります。

脳科学の観点からは、信頼する相手とのスキンシップによって「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌され、幸福感や安心感が得られるとされています。

しかし、精神的な結びつきが希薄な状態での接触は、逆にストレスや不快感の原因となり得ます。

つまり、「心のつながり」がなければ、体を許すことができないという女性特有の感覚が、拒否反応の根底にある一因と考えられます。

旦那は嫌いじゃないけど触られたくない思い

「夫のことは人として嫌いではないし、家族として大切。でも、触れられるのは嫌」という感情は、決して珍しいものではありません。

この複雑な思いの背景には、恋愛感情の減退や、夫への不満の蓄積が関係していることが多いようです。

長年連れ添ううちに、夫が「恋愛対象」から「家族」や「同居人」という存在に変化し、異性としての魅力を感じなくなるケースは少なくありません。

また、家事や育児への非協力的な態度、思いやりのない言動など、日々の小さな失望が積み重なることで、夫に対して「触れられたくない」という気持ちが芽生えることもあります。

この感情は、夫への嫌悪感とは少し異なり、あくまでスキンシップに対する拒否感であるため、妻自身も自分の気持ちをどう扱ってよいか分からず、一人で悩みを抱え込んでしまう傾向があります。

時期によって心身は変化するもの

女性の心と体は、ライフステージの変化によって大きく影響を受けます。

特に、産後クライシスと呼ばれる出産後の時期は、夫婦関係にとって一つの転機となり得ます。

出産後は、慣れない育児による睡眠不足や極度の疲労、社会からの孤立感などから、妻は心身ともに余裕のない状態に陥りがちです。

母親としての役割に意識が集中し、夫をパートナーとして見られなくなることもあります。

こうした状況で夫が育児に非協力的だったり、妻の辛さを理解しようとしなかったりすると、妻の不満が爆発し、「あの時何もしてくれなかった」という恨みが後々まで残ることも少なくありません。

この時期の夫の対応が、その後の夫婦間のスキンシップに長期的な影響を与えることは、多くの体験談から指摘されています。

産後の身体的な痛みや育児の負担が、性生活の再開に対する不安と関連していることが報告されています。

竹内翔子・柳井晴夫（2013）「出産後の会陰部痛の関連因子と日常生活への影響」

ホルモンバランスの乱れが影響する可能性

女性の体は、月経周期や妊娠・出産、更年期といった節目で、ホルモンバランスが大きく変動します。

このホルモンの波が、性的な欲求や気分に直接影響を与えることは、医学的にも広く知られています。

例えば、妊娠中や出産直後は、女性ホルモンの分泌が急激に変化するため、精神的に不安定になったり、性欲が減退したりすることがあります。

これは一時的な生理現象であることが多いですが、妻の心身がデリケートな時期に夫からの配慮が欠けていると、身体的な不調が夫への嫌悪感に結びついてしまう危険性も指摘されています。

自身の体調の変化が夫への感情に影響を与えている可能性を理解することは、問題を客観的に捉える第一歩となります。

50代の更年期にみられる心身の変化

50代前後の女性が迎える更年期も、夫婦関係に影響を与える大きな要因の一つです。

更年期には、女性ホルモン（エストロゲン）の分泌が急激に減少し、ほてり、のぼせ、めまい、不眠、気分の落ち込みといった、さまざまな心身の不調が現れることがあります。

これらの症状は、日常生活を送る上で大きなストレスとなり、性的な関心や欲求を低下させる原因となります。

また、ホルモン減少の影響で、性交痛を感じやすくなることもあり、スキンシップそのものが苦痛になってしまうケースも報告されています。

夫が更年期に対する正しい知識を持たず、妻の不調を理解しようとしない場合、妻は孤独感を深め、夫婦の溝はさらに広がってしまうでしょう。

更年期における女性ホルモンの減少は、膣の潤い不足や萎縮を引き起こし、性交痛の原因となることが明らかになっています。

宮上 景子ほか（2017）「最近の更年期障害の管理」

愛情がない妻に共通する特徴とは

夫に対して愛情を感じられなくなった妻には、いくつかの共通する行動パターンが見られることがあります。

もし以下の特徴に当てはまる点が多い場合、夫への感情が冷めてしまっているサインかもしれません。

これらの特徴は、夫への失望や諦めの感情が積み重なった結果として現れることが多いようです。

旦那にさわられたくない気持ちと向き合う方法

夫の行動が気持ち悪いと感じる時

夫の特定の行動が、生理的な嫌悪感を引き起こすことがあります。

長年の結婚生活で遠慮がなくなり、妻への配慮を欠いた行動が目立つようになる夫は少なくありません。

不潔さが目につく

衛生観念の違いは、夫婦間の深刻な問題に発展する可能性があります。

例えば、トイレの後に手を洗わない、お風呂に毎日入らない、口臭や体臭のケアをしないといった行動は、清潔を重んじる妻にとって耐えがたいものです。

こうした不潔さが気になり始めると、夫に触れられること自体を生理的に受け付けなくなります。

配慮のない振る舞い

食事中にクチャクチャと音を立てる、人前で平気でゲップをする、使用したものを片付けないなど、デリカシーのない行動も嫌悪感の原因となります。

注意しても改善しようとしない夫の態度に、妻は「大切にされていない」と感じ、愛情が冷めていくことがあります。

外見の変化

結婚後に体型が大きく変わったり、身だしなみに全く無頓着になったりする夫の姿に、がっかりする妻もいます。

加齢による変化はある程度仕方ないものの、最低限の清潔感を保つ努力を怠る夫に対して、異性としての魅力を感じられなくなるのは自然な感情と言えるでしょう。

病気が原因でスキンシップができない場合

夫に触れられたくないという感情の裏に、心身の病気が隠れている可能性も考慮する必要があります。

婦人科系の疾患や皮膚病など、身体的な病気が原因で接触が苦痛になるケースがあります。

また、うつ病などの精神的な不調を抱えている場合も、性的な関心が著しく低下することが知られています。

さらに、近年注目されているのが「夫源病（ふげんびょう）」です。

これは医学的な病名ではありませんが、夫の言動や存在そのものが強いストレスとなり、妻に頭痛、めまい、吐き気、動悸、不眠といった心身の不調を引き起こす状態を指します。

夫が家にいる時だけ症状が悪化し、夫が外出すると症状が和らぐのが特徴とされています。

もし気になる症状があれば、一人で抱え込まず、専門の医療機関やカウンセラーに相談することも重要です。

夫の浮気で信頼を失ってしまった

夫の浮気や不倫は、妻の心を深く傷つけ、夫婦関係の土台である信頼を根底から覆す行為です。

一度でも裏切られたという事実は、たとえ夫が謝罪し、関係を再構築しようと努力したとしても、妻の心に消えない傷を残します。

自分以外の女性と関係を持った夫を「不潔だ」と感じ、触れられることに強い嫌悪感を抱くようになるのは、ごく自然な反応です。

浮気された側が感じる精神的なダメージは計り知れず、トラウマとなって身体的な接触を拒絶する原因となります。

この問題を乗り越えるには、非常に長い時間と、夫の誠実な努力、そして専門家のサポートが必要になる場合があります。

夫の浮気が疑われ、事実をはっきりさせたい場合、専門家を頼るのも一つの方法です。

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特に、以下のような特徴を持つ夫との生活は、妻の心身を消耗させる可能性が高いため、慎重な判断が求められます。

これらの特徴が複数当てはまり、話し合いによる解決が見込めない場合は、自分自身の心と体の安全を守るために、弁護士などの専門家に相談し、物理的に距離を置くことを検討すべきかもしれません。

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