タロットカードを学び始めると、「78枚も意味を覚えられる気がしない」と感じることがあります。正位置と逆位置まで考えると、覚える言葉がさらに増えるように見えるため、最初から苦手意識を持ってしまう方もいるかもしれません。
けれども、タロットは78枚それぞれの意味を、単語帳のように丸暗記しなければ読めないものではありません。
むしろ大切なのは、カードの絵柄、数字、スート、大アルカナの流れなどを関連づけて理解することです。カード同士のつながりが見えてくると、知らない意味を思い出そうとするのではなく、目の前のカードから意味を考えられるようになります。
この記事では、タロット78枚をできるだけ無理なく覚えるために、ストーリーや共通ルールを利用する方法を紹介します。これからタロットを学ぶ方はもちろん、「意味は覚えたはずなのに、実際に占うと言葉が出てこない」という方も参考にしてください。
- タロット78枚を丸暗記しなくても読める理由
- 大アルカナをストーリーで覚える方法
- 小アルカナを数字とスートから理解するコツ
- 覚えた意味を実際のリーディングに定着させる練習法
タロットは丸暗記しなくていい

タロットの覚え方で最初に知っておきたいのは、78枚すべてに固定された「唯一の正解」があるわけではないということです。
一般的な解説書を見ると、1枚のカードについて「恋愛」「仕事」「人間関係」「未来」など、たくさんの意味が並んでいることがあります。その言葉をすべて覚えようとすると、学習量は一気に増えてしまいます。
しかし、タロットリーディングでは、カードに書かれたキーワードをそのまま読み上げるだけではありません。
たとえば同じ「愚者」でも、転職について尋ねている場合と、恋愛について尋ねている場合では、読み方が変わります。
「自由」というキーワードひとつを取っても、
- 新しい環境へ飛び込む
- 既存のルールに縛られない
- 深く考えず動いている
- 将来を決めつけず可能性を残している
など、質問や周囲のカードによって表現は変わります。
つまり覚えるべきなのは、「愚者=自由」という一対一の答えだけではありません。
なぜそのカードから自由という意味を連想できるのかを理解することが大切です。
絵柄や番号、カード同士の流れまで理解していると、キーワードを忘れたときにも自分で意味を組み立てやすくなります。
最初から78枚を完璧に覚えることを目標にしなくても大丈夫です。「意味を思い出せる」より、「カードを見て何を感じ、なぜそう読んだのかを説明できる」ことを目標にすると、学びやすくなります。
覚える前に78枚の構造を知る
タロットカードは78枚ありますが、78種類のばらばらなカードが並んでいるわけではありません。大きく分けると、大アルカナ22枚と小アルカナ56枚という構造があります。
この全体像を先に理解すると、覚える量の印象が大きく変わります。
| 分類 | 枚数 | 基本的な見方 |
|---|---|---|
| 大アルカナ | 22枚 | 人生の大きなテーマや象徴的な出来事として読む |
| 小アルカナ | 56枚 | 日常の感情、行動、考え、現実的な状況などとして読む |
| 数札 | 40枚 | 4つのスート×1〜10 |
| コートカード | 16枚 | 4つのスート×人物カード4種類 |
特に小アルカナは、56枚を別々に覚える必要はありません。
「4つのスート」と「数字1〜10」の組み合わせだと考えると、仕組みが見えてきます。
たとえば数字の「3」が発展や広がりを表すものとして理解できれば、
- ワンドの3
- カップの3
- ソードの3
- ペンタクルの3
を完全に独立した4枚として覚える必要はなくなります。
「3という段階が、それぞれのスートのテーマの中でどう現れるか」と考えられるからです。
タロットの覚え方では、このような共通するルールを先に覚えることが効率化につながります。
大アルカナはストーリーで覚える
「タロット 覚え方 ストーリー」と検索している方に特におすすめなのが、大アルカナ22枚をひとつの物語として見る方法です。
大アルカナは、0番の「愚者」から始まり、21番の「世界」へ続きます。
これを、ある人物がさまざまな経験をしながら成長していく物語として捉える考え方があります。一般に「愚者の旅」と呼ばれることもあります。
ただし、このストーリーはタロットに絶対的な物語が設定されているという意味ではありません。カード同士のつながりを理解するための、学習上のひとつの見方として活用するとよいでしょう。
愚者から戦車まで
最初の流れでは、「自分」という存在が外の世界と出会い、少しずつ社会との関係を作っていくように見ることができます。
0 愚者
まだ何者でもなく、可能性に開かれている状態です。先のことを完全には知らないまま、最初の一歩を踏み出します。
1 魔術師
自分が持っている道具や能力に気づき、「やってみよう」と働きかけ始めます。
2 女教皇
外へ向かうだけではなく、自分の内側にある感覚や知性へ意識を向けます。
3 女帝
育てること、受け取ること、豊かさを広げることを学びます。
4 皇帝
自由に広がるだけではなく、秩序や責任、安定した枠組みが必要になります。
5 教皇
個人だけでなく、社会の価値観、伝統、教え、人から学ぶことに触れます。
6 恋人
いくつかの可能性の中から、自分が何を大切にするのかを選びます。
7 戦車
選んだ方向へ向かって、自分の意思で進んでいきます。
こうして並べると、「魔術師=開始」「女帝=豊かさ」「皇帝=権力」のような単語だけを覚えるよりも、カードの役割を理解しやすくなります。
力から節制まで
次の段階では、外の世界だけでなく、自分自身との向き合い方がより深くなっていきます。
8 力
力ずくで抑えるのではなく、自分の衝動や感情とうまく付き合うことを学びます。
9 隠者
外からの評価を離れ、一度立ち止まって、自分自身の答えを探します。
10 運命の輪
自分の意思だけでは動かせない変化やタイミングに出会います。
11 正義
感情だけではなく、状況を客観的に見て、バランスや責任を考えます。
12 吊るされた男
すぐに前進するのではなく、立ち止まったり、視点を変えたりする必要が生じます。
13 死神
それまでの状態を終わらせ、新しい段階へ移るための区切りを迎えます。
14 節制
異なるものを混ぜ合わせ、自分にとってちょうどよいバランスを探します。
ここでも、一枚ずつ切り離すのではなく、前後関係を見ると覚えやすくなります。
たとえば「死神」は怖いカードとして記憶されやすいのですが、次に「節制」が続くと考えれば、「終わりそのもの」ではなく、終わったあとに新しいバランスへ整えていくための変化とも捉えやすくなります。
悪魔から世界まで
物語の後半では、執着や崩壊、希望、迷いを経験しながら、ひとつの完成へ向かっていく流れとして見ることができます。
15 悪魔
執着、欲望、依存など、自分を縛っているものに気づく段階です。
16 塔
維持してきた前提や構造が突然崩れるような変化を表します。
17 星
大きな変化を経験したあとで、希望や可能性を取り戻していきます。
18 月
まだ先がはっきり見えず、不安や曖昧さの中を進みます。
19 太陽
物事が明るみに出て、喜びや活力、わかりやすさが戻ってきます。
20 審判
これまでの経験を振り返り、新しい段階へ進むための呼びかけを受け取ります。
21 世界
ひとつの旅が完成し、経験がまとまります。そして、その完成は次の「愚者」へ向かう新しい出発点にもなります。
このように、大アルカナを一本の流れとして捉えると、「なぜ塔の次が星なのか」「なぜ世界が最後なのか」といった位置関係そのものが記憶の手がかりになります。

小アルカナはスートから覚える
大アルカナが物語として覚えやすいのに対し、小アルカナは「似たようなカードが多くて難しい」と感じる人が少なくありません。
その場合は、まず56枚を覚えようとせず、4つのスートの性質を理解するところから始めましょう。
一般的なライダー・ウェイト・スミス系では、次の4つがあります。
| スート | 主なテーマの例 |
|---|---|
| ワンド | 行動、情熱、意欲、挑戦 |
| カップ | 感情、愛情、人とのつながり |
| ソード | 思考、判断、言葉、葛藤 |
| ペンタクル | お金、仕事、身体、暮らし、現実面 |
これだけでも、かなり多くのカードを整理できます。
たとえば「カップの5」の細かなキーワードを忘れたとしても、「カップは感情に関係する」という土台があれば、絵柄と数字を手がかりに意味を考えられます。
同じようにソードなら、考えすぎ、決断、意見の対立、言葉によるコミュニケーションなど、思考に関係する方向へ連想できます。
ただし、スートと意味を一対一で固定しすぎないことも大切です。
「ソードが出たから必ず争い」「カップだから必ず恋愛」ということではありません。スートは、カードを読む方向を考えるための手がかりと捉えると使いやすくなります。

数字1〜10の流れを覚える

小アルカナの数札40枚は、「数字」と「スート」を組み合わせて考えると覚えやすくなります。
数字の意味にもさまざまな解釈がありますが、学習の入口としては、一連の発展の流れとして見る方法があります。
| 数字 | 流れとしてのイメージ |
|---|---|
| 1 | 始まり、可能性 |
| 2 | 二つのもの、選択、バランス |
| 3 | 発展、広がり |
| 4 | 安定、固定 |
| 5 | 変化、揺れ、葛藤 |
| 6 | 調整、回復、前進 |
| 7 | 試行錯誤、評価、挑戦 |
| 8 | 動き、習熟、積み重ね |
| 9 | 完成直前、成熟 |
| 10 | 完成、一区切り、次への移行 |
これは絶対的な公式ではありませんが、小アルカナを整理するための地図として役立ちます。
数字とスートを組み合わせる
たとえば「1」を始まりとして考えてみましょう。
ワンドの1なら「行動や情熱の始まり」、カップの1なら「感情や人間関係の始まり」、ソードの1なら「考えや判断の始まり」、ペンタクルの1なら「仕事やお金など現実面での始まり」というように整理できます。
次に「2」であれば、二つのものが存在することで選択やバランスというテーマが生まれます。
すると「ソードの2」は、考えや判断に関する二者択一や迷いとして理解しやすくなります。
この方法のメリットは、細かなキーワードを忘れても、数字×スートから意味を再構成できることです。
ただし実際のカードには、それぞれ固有の絵柄があります。そのため「数字5だから必ず葛藤」と機械的に読むのではなく、最後は絵柄や質問内容と合わせて考えましょう。

絵柄を自分の言葉で説明する
カードを覚えるうえで、解説書を読むだけよりも役立つのが、「絵を言葉にする」練習です。
特にライダー・ウェイト・スミス系のタロットは、小アルカナの数札にも具体的な場面が描かれています。
カードを1枚選び、意味を調べる前に絵を観察してみましょう。
見るポイントはシンプルです。
- 誰が描かれているか
- 何をしているか
- 表情や姿勢はどう見えるか
- どこを向いているか
- 何を持っているか
- 周囲には何があるか
- 明るい印象か、重い印象か
- 動きがあるか、止まっているように見えるか
たとえば「人物が後ろを振り返っている」「一部のカップが倒れている」「まだ残っているものもある」といった具合です。
そのあとで解説書を確認すると、「なぜ喪失や失望という解釈が出てくるのか」が理解しやすくなります。
意味だけを見るのではなく、意味の根拠を絵の中から探すことが記憶の定着につながります。
第一印象も記録する
カードを見た瞬間の印象も、学習材料になります。
「楽しそう」「落ち着かない」「閉じ込められている感じがする」「前に進みそう」といった素朴な言葉で構いません。
大切なのは、その印象を絶対的なカードの意味だと決めつけないことです。
自分がなぜそう感じたのかまで考えてみてください。
「人物がうつむいているから寂しく感じた」「空が暗いから不安を感じた」というように理由を言葉にすると、観察力も養われます。
タロットは同じカードでも、質問やカードの配置によって読み方が変わります。だからこそ、自分でカードを観察し、言葉に変換する練習が役立ちます。

コートカードは役割で整理する
小アルカナの中でも、覚えにくいと言われることが多いのが16枚のコートカードです。
一般的なデッキでは、各スートに次の4種類があります。
- ペイジ
- ナイト
- クイーン
- キング
これも16人を完全に別々の人物として覚える必要はありません。
まず「役割」として整理します。
ペイジは、学び始め、知らせ、好奇心、まだ発展途中の状態。
ナイトは、何かに向かって動く力、行動の仕方。
クイーンは、スートの性質を内面的に成熟させた状態。
キングは、スートの性質を社会や現実の中で扱う成熟した状態。
といった枠組みから理解できます。
そこへ4スートを組み合わせます。
たとえば「カップのナイト」なら、感情や人間関係というカップの領域で何かに向かって進む人物像を考えられます。
「ソードのキング」であれば、思考、判断、言葉という領域を成熟して扱う人物像が見えてきます。
コートカードは、必ず特定の人物を表すとは限りません。
相談者本人の一面、誰かとの関係性、行動の仕方、いま必要な姿勢などとして読むこともあります。
そのため「キング=年上の男性」のように条件を固定しすぎないほうが、実際のリーディングでは柔軟に扱いやすいでしょう。
キーワードは3つ程度で十分
カードを覚えようとすると、ひとつのカードにつき10個も20個もキーワードを書き出したくなるかもしれません。
しかし、最初の段階では情報を増やしすぎるほど混乱することがあります。
そこでおすすめなのが、まず1枚につき中心となるキーワードを3つ程度に絞る方法です。
たとえば「魔術師」であれば、
- 始める
- 能力を使う
- 自分から働きかける
程度から始めます。
最初から「恋愛ではこう、仕事ではこう、金運ではこう」と分けなくても構いません。
中心となるテーマを理解していれば、相談内容に応じて言葉を変えられるからです。
たとえば「自分から働きかける」というテーマは、恋愛であれば「自分から会話のきっかけを作る」、仕事であれば「企画を形にするために行動する」などと具体化できます。
こうした変換ができるようになると、「質問ジャンルごとの意味を全部暗記する」という負担を減らせます。
解説書の言葉をそのまま覚えるより、「このカードを友人に30秒で説明するとしたら、何と言うか」を考えてみてください。自分の言葉へ変換したカードほど、実際のリーディングでも思い出しやすくなります。
逆位置は別カードとして覚えない
正位置だけでも78枚あるのに、逆位置まで覚えると156種類になる、と考えると負担が大きく感じられます。
しかし、逆位置を「正位置とはまったく別の意味」として一から暗記する必要はありません。
まず正位置の中心テーマを理解し、そのエネルギーがどう変化しているかを見る方法があります。
たとえば、
- 強すぎる
- 弱くなっている
- 内側に向いている
- うまく発揮できていない
- 遅れている
- 見直す必要がある
といった方向から考えます。
仮に正位置で「前進」を示すカードなら、逆位置では「進みたいのに進みにくい」「勢いが強すぎる」「方向を見直す」といった解釈が考えられます。
もちろん、逆位置にはさまざまな読み方があります。
そのため、初心者の段階では「逆位置のキーワード集をもう78枚覚える」と考えるより、正位置の本質を先に理解するほうが学びやすいでしょう。
実際に引くことが一番の復習になる

意味を覚えるために解説書を何度読んでも、実際の質問を前にすると言葉が出てこないことがあります。
これは珍しいことではありません。
知識として知っていることと、状況に合わせて使えることは別だからです。
タロットは、カードを実際に引きながら覚えるほうが、意味と具体的な状況を関連づけやすくなります。
1日1枚引いてみる
最も取り組みやすい練習方法が、1日1枚カードを引く「ワンオラクル」です。
たとえば、
「今日は何を意識して過ごすとよいだろう?」
と問いかけて1枚引きます。
カードを引いたら、すぐ解説書を見るのではなく、まず自分なりに考えます。
- 絵を観察する
- スートや数字を確認する
- 知っているキーワードを思い出す
- 今日の自分の状況に置き換える
- 最後に解説書で確認する
夜になったら、「今日の出来事とカードを結びつけるなら、どの部分が参考になったか」と振り返ってもよいでしょう。
ただし、「朝に引いたカードどおりの出来事が必ず起きる」と考える必要はありません。
自分の一日を振り返るためのテーマとして使うことで、カードと日常的な言葉を結びつける練習になります。
3枚引きでカードをつなげる
1枚の意味に慣れてきたら、3枚引きも役立ちます。
3枚を、
- 過去・現在・これから
- 状況・課題・ヒント
- 自分・相手・関係性
などの位置に置き、カード同士をつなげて読んでみます。
ここで重要なのは、1枚ずつ辞書のように説明して終わらないことです。
「AだからBになり、そこからCへ進んでいるように見える」
というように、3枚の間にストーリーを作ります。
これができるようになると、タロットの意味を「点」ではなく「流れ」として理解できるようになります。
タロットノートを作る
覚えるためにノートを作る場合も、解説書を書き写すだけではなく、自分が後から使える形にすることが大切です。
1枚につき、次のような項目をまとめるとよいでしょう。
- カード名
- 第一印象
- 絵柄で気になった部分
- 中心キーワード3つ
- 数字やスートとのつながり
- 自分ならどう説明するか
- 実際に引いたときの質問
- そのとき考えた読み方
特に重要なのが最後の2項目です。
たとえば「節制」を勉強しているときに、意味だけを書いても抽象的なままです。
一方、
「仕事を続けるか迷っているときに節制が出た。辞める・続けるの二択を急ぐより、働き方を調整する余地を考えるカードとして読んだ」
という記録があれば、カードの意味が具体的な場面と結びつきます。
後から同じカードが出たときも、単なる暗記ではなく、自分がどのように考えたかを思い出せます。

間違えながら覚えていい
タロットを学んでいると、「意味を間違えたらどうしよう」と不安になることがあります。
特に人を占うようになると、正解を言わなければいけないような気持ちになるかもしれません。
しかし、タロットには数学の公式のような、一つだけの文章を当てる学習方法は向いていません。
同じカードでも、質問、配置、隣のカード、相談者の状況によって意味の表現は変化します。
大切なのは、思いついた解釈を何でも正解にすることではなく、
「なぜ私はこのカードをそう読んだのか」
を説明できることです。
たとえば「戦車」を見て「勢いよく進む」と読むなら、カードの象徴や一般的な意味とのつながりがあります。
一方、「明日必ず告白される」といった具体的な出来事までカードだけで断定するのは、別の話です。
カラットセラピーでは、タロットを未来や相手の気持ちを一方的に決めるものとしてではなく、自分の気持ちや選択肢を見つめるための手がかりとして大切にしています。
「当てるために正しい意味を覚える」よりも、「カードを通して何を考えられるか」という視点を持つと、暗記へのプレッシャーも減らしやすくなります。
覚えにくい勉強法を見直す
一生懸命勉強しているのになかなか覚えられない場合は、能力ではなく、学習方法が合っていない可能性もあります。
特に次のような勉強法だけに偏ると、負担が大きくなりやすいでしょう。
解説書を最初から暗記する
解説書を読むこと自体は大切ですが、一冊を最初から最後まで暗記してからカードを引こうとすると、実践に入るまでに時間がかかります。
最初は意味を覚えきれていなくても、カードを引いて構いません。
わからないカードが出たら、そのたびに調べることで十分学習になります。
キーワードだけを覚える
「塔=崩壊」「太陽=成功」のような一語だけの暗記は簡単ですが、その言葉が強く固定されすぎることがあります。
たとえば塔が出たからといって、必ず悪い出来事が起こるとは限りません。
「これまで維持していた前提が崩れる」「思い込みに気づく」「状況が大きく変わる」など、質問によって表現は変わります。
キーワードと一緒に、「なぜその意味になるのか」を覚えることが大切です。
複数の解説書を同時に使う
学び始めに何冊もの本やサイトを見ると、同じカードなのに書いてある意味が違い、混乱することがあります。
タロットは解釈に幅があるため、教材によって表現が違うのは珍しいことではありません。
最初は基準にする教材をひとつ決め、基本が身についてから他の解釈を比較すると整理しやすくなります。
効率よく覚える学習順
「結局、どの順番で勉強すればいいの?」という方は、次の流れをひとつの目安にしてみてください。
- 78枚の全体構造を知る
- 大アルカナ22枚のストーリーをつかむ
- 4つのスートを覚える
- 数字1〜10の流れを理解する
- 小アルカナを数字×スートで読む
- コートカードの4つの役割を理解する
- 絵柄から自分の言葉を作る
- 1日1枚カードを引く
- 3枚引きでカード同士をつなぐ
- 必要に応じて逆位置を学ぶ
この順番なら、78枚を一枚ずつ覚えてから実践する必要がありません。
たとえば大アルカナしか学んでいない時期なら、大アルカナ22枚だけでワンオラクルをしても構いません。
その後、小アルカナを追加していけばよいのです。
学習と実践を交互に行うことで、「勉強したのに使えない」という状態を防ぎやすくなります。
1日に何十枚も覚えようとするより、少ないカードでも「絵を見る→自分で考える→調べる→実際に使う」まで行うほうが、カード同士のつながりを理解しやすくなります。短時間でも継続できる方法を選んでみてください。
自分の言葉で読めれば十分
タロットを学び始めると、解説書と同じ言葉を言えないことに不安を感じるかもしれません。
しかし最終的には、解説書の文章を再現することより、目の前の質問に合わせてカードを自分の言葉へ変換できることのほうが重要です。
たとえば「隠者」の代表的なテーマとして、内省や探求があります。
仕事について悩んでいる人に対して、
「内省です」
と伝えるだけでは、何を考えればよいのかわかりにくいでしょう。
そこで、
「周囲の意見を集める前に、一度、自分が仕事で何を大切にしたいのか整理する時間が必要なのかもしれません」
と置き換えれば、カードのテーマを現実的な問いとして扱えます。
恋愛であれば、
「相手の答えを急いで知ろうとするより、まず自分がこの関係をどうしたいのか考える時期として読むこともできます」
と表現できます。
カードは同じでも、問いかける内容によって言葉が変わります。
これこそが、単語の丸暗記ではなく、意味を理解することのメリットです。
学びを深めたいときの考え方
独学でもタロットを学ぶことはできますが、「意味はわかるのに言葉にできない」「複数枚になると読めなくなる」という段階では、実際の読み方を学ぶことも役立ちます。
特に大切なのは、「先生の解釈をそのまま正解として覚えること」ではありません。
なぜそのカードからその問いが生まれるのか、相談者自身がどう考えられるのかまで理解することです。
カラットセラピーでは、カラーやタロットカードを、未来を決めつけるためのものではなく、自分の気持ちや本音を見つめるためのきっかけとして扱っています。
タロットを学びながら、自分自身について考える方法も身につけたい方は、実践レッスン動画付きの無料メール講座から学び始める方法もあります。
さらに、基礎だけでなく、対話の中での活用や仕事への応用まで体系的に学びたい場合は、カラットセラピー資格講座という選択肢もあります。
ただ、資格を取らなければタロットを使えないわけではありません。まずは自分がどの程度まで学びたいのか、趣味として楽しみたいのか、人との対話に活かしたいのかを整理してから選ぶとよいでしょう。

タロットの覚え方のよくある質問
- タロット78枚を覚えるまで何日かかりますか?
-
「何日で覚えられる」という共通の期間はありません。
学習する時間、使う頻度、どこまでを「覚えた」と考えるかによって大きく変わります。
78枚のキーワードを言える状態と、質問に応じて自然な言葉へ変換できる状態も異なります。
期間を決めて焦るより、毎日数分でもカードに触れ、「絵を見る・考える・引く」を繰り返すほうが続けやすいでしょう。
- 大アルカナだけ覚えても占えますか?
-
はい。学習段階では、大アルカナ22枚だけを使ってカードを引く方法もあります。
まず大アルカナのストーリーや象徴に慣れ、その後で小アルカナを追加する方法なら、一度に覚える量を減らせます。
ただし78枚すべてを使う場合と比べると、日常的な細かな状況を表現する幅は異なります。最初の練習用と考えると取り組みやすいでしょう。
- タロットの意味を忘れたら解説書を見てもいいですか?
-
もちろん構いません。
意味を調べることは失敗ではなく、学習そのものです。
むしろ、わからないたびに調べたカードは記憶に残りやすくなります。
ただし、最初から答えを見るのではなく、30秒程度でも構わないので、先に絵柄、数字、スートから自分なりの意味を考えてから確認すると理解が深まりやすくなります。
- 正位置と逆位置は同時に覚えるべきですか?
-
必ずしも同時に覚える必要はありません。
最初は正位置の基本テーマを理解し、カードを読むことに慣れてから逆位置を加えても十分です。
逆位置を使わない読み方もあるため、「逆位置まで全部覚えないとタロットができない」と考える必要はありません。
使用する教材や学習方法に合わせて決めましょう。
- ストーリーで覚えればキーワードは不要ですか?
-
キーワードも役立ちます。
大切なのは、キーワードだけに頼らないことです。
「女帝=豊かさ」と覚えるだけでなく、カードの絵や大アルカナ全体の流れを見ながら、「育てる」「受け取る」「満たす」といった関連する意味を理解しておくと応用しやすくなります。
ストーリー、絵柄、数字、スート、キーワードを結びつけることが、丸暗記を減らすポイントです。
タロットはつながりで覚えよう
タロット78枚を前にすると、すべての意味を暗記しなければならないように感じるかもしれません。
しかし、カードは一枚ずつ独立しているわけではありません。
大アルカナには0番の愚者から21番の世界までの流れがあり、小アルカナには4つのスートと1〜10の数字という共通構造があります。さらに絵柄にも、そのカードを理解するための手がかりが描かれています。
そのため、タロットの覚え方で大切なのは、意味を増やすことよりもカード同士のつながりを理解することです。
まずは、
「この人物は何をしているだろう」 「前のカードから何が変わっただろう」 「この数字とスートを組み合わせると、どんな状態だろう」
と考えてみてください。
そして、実際にカードを引きながら、自分の言葉へ置き換えていきましょう。
意味を忘れたら、また調べれば大丈夫です。何度もカードと向き合ううちに、単なる暗記だった言葉が、自分の中で意味のあるストーリーとしてつながっていきます。



