愛着スタイルの回避型とは?特徴・原因と恋愛での傾向を解説

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愛着スタイルの回避型とは?特徴・原因と恋愛での傾向を解説

「人と親しくなると、なぜか距離を取りたくなる」「恋人に頼られると重く感じる」「相手が離れていくと気になるのに、近づかれると逃げたくなる」。こうした対人関係のパターンを調べるなかで、「愛着スタイルの回避型」という言葉にたどり着いた方もいるでしょう。

ただし、回避的な行動があるからといって、その人が冷たい、愛情がない、人を大切にできないと決まるわけではありません。親密さに居心地の悪さを感じたり、誰かに頼るより自分で対処しようとしたりする傾向が、結果として「距離を取る」という行動に表れる場合があります。

また、愛着スタイルは人を固定的に分類するための診断名ではありません。回避傾向がどの程度あるかは人によって異なり、相手や時期、置かれている状況によっても表れ方が変わります。

この記事では、愛着スタイルの回避型に見られやすい特徴や拒絶型との関係、形成に関係すると考えられている要因、恋愛や人間関係での傾向を整理します。タイプ名だけで自分や相手の本心を決めつけず、関係を理解する一つの視点として活用してみてください。

記事の監修者

株式会社ココロザC代表取締役。カラーセラピスト・心理カウンセラーとして活動。
日本初の「カラットセラピー」を創生。相談実績は延べ20,000人以上。
カラットセラピスト育成実績は800名以上。

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この記事を読むと分かること
  • 愛着スタイルの回避型とは何を指すのか
  • 回避型や拒絶型に見られやすい特徴
  • 回避傾向の形成に関係すると考えられる要因
  • 恋愛や人間関係で回避傾向と付き合う考え方
目次

愛着スタイルの回避型とは

愛着スタイルの回避型とは

愛着スタイルの回避型とは、親密な関係のなかで他者に頼ることや感情的に近づくことに抵抗を感じ、自立や心理的な距離を保とうとする傾向が比較的強い状態を指す言葉です。

愛着スタイルは対人関係の傾向

愛着理論は、もともと子どもと養育者との関係を理解するために発展してきた考え方です。その後、成人の恋愛関係や親密な対人関係についても研究が広がりました。

成人の愛着については、「安定型・不安型・回避型」といったタイプで紹介されることがあります。一方、現在の研究では、人を完全に別々の箱へ分類するよりも、主に次の2つの程度によって捉える考え方も広く使われています。

  • 愛着不安:相手から拒絶されたり見捨てられたりすることへの不安
  • 愛着回避:他者に頼ったり心理的に親密になったりすることへの抵抗感

つまり、「私は回避型だから、どの人間関係でも同じ行動をする」と考える必要はありません。

回避傾向が比較的高くても、安心できる相手には気持ちを伝えられる人もいます。反対に、普段は人との距離が近い人でも、特定の関係では傷つくことを恐れて距離を取ることがあります。

回避型には複数の捉え方がある

成人の愛着スタイルについて、BartholomewとHorowitzが1991年に示した4分類モデルでは、自己と他者に対する捉え方を組み合わせ、次の4つのスタイルを想定しています。

スクロールできます
スタイル愛着不安愛着回避主な傾向
安定型低い低い親密さと自立の両方を比較的受け入れやすい
とらわれ型高い低い相手とのつながりを強く求めやすい
拒絶・回避型低い高い自立を重視し、他者への依存を避けやすい
恐れ・回避型高い高い親密さを求めながら、拒絶や傷つきを恐れて距離を取りやすい

この4分類モデルについては、BartholomewとHorowitzによる原著研究でも確認できます。

日本語では「拒絶型」「拒絶・回避型」「恐れ型」「恐れ・回避型」など、資料によって訳語が異なることがあります。そのため、愛着スタイル診断で「回避型」と表示されたときは、名称だけでなく、その診断がどの分類方法を使っているのかを見ることが大切です。

「回避型」という言葉が、回避傾向の高い人全体を指す場合もあれば、「拒絶・回避型」だけを指して使われる場合もあります。検索結果や診断結果を比較するときは、言葉より定義を確認してみてください。

回避型に見られやすい特徴

愛着スタイルの回避傾向が高い人には、親密さや依存を避け、自分で問題を処理しようとする行動が見られることがあります。ただし、以下の特徴がすべて当てはまるわけではありません。

人との距離を保ちやすい

回避傾向が高い場合、ある程度の距離がある人間関係では自然に付き合えても、関係が深まるにつれて負担を感じることがあります。

たとえば、友人として接していたときは楽しかったのに、恋人になって毎日連絡を求められるようになると急に窮屈に感じる、といったケースです。

これは必ずしも「相手が嫌いになった」という意味ではありません。自分の時間や自由が失われる感覚、感情を深く共有することへの戸惑いなどが影響している可能性もあります。

自分で解決しようとしやすい

困ったことがあっても人に相談せず、「自分で何とかしたい」と考えやすいのも回避傾向の一つとして考えられます。

自立する力そのものは大切な長所です。しかし、本当は助けが必要な場面でも頼れない状態になると、一人で負担を抱えることがあります。

また、本人は「誰かに頼る必要がない」と感じていても、周囲からは「何を考えているのか分からない」「頼ってもらえない」と受け取られることがあります。

感情を言葉にしにくいことがある

悲しい、寂しい、不安、助けてほしいといった気持ちを、そのまま相手に伝えることに抵抗を感じる場合があります。

その結果、本当は傷ついている場面でも「別に何ともない」と振る舞ったり、話し合うより一人になることを選んだりすることがあります。

ただし、感情表現が少ないことと感情そのものが弱いことは同じではありません。

外から落ち着いて見える人が、内面でもまったく動揺していないとは限らないのです。

束縛や干渉を負担に感じやすい

回避傾向が高い人は、自分で判断し行動できる状態を大切にすることがあります。

そのため、「どこにいるの?」「どうして返信しないの?」「もっと私を頼って」と繰り返し求められると、親しさよりも監視や干渉のように感じることがあります。

相手が安心を得るために近づけば近づくほど、自分はさらに距離を取りたくなるという循環が起きることもあります。

対立時に距離を置きやすい

意見がぶつかったとき、すぐに話し合うより「今は話したくない」「一人で考えたい」と距離を置く人もいます。

冷静になるための時間を取ること自体は悪いことではありません。問題になるのは、話し合いをすべて避けたり、相手に何も説明しないまま長期間連絡を断ったりする場合です。

相手には「無視された」「見捨てられた」と伝わる可能性があるため、距離を取る場合でも「今日は少し考えたい。明日また話したい」のように今後の見通しを伝えられると、すれ違いを減らしやすくなります。

ワンポイントアドバイス

回避的な行動を見つけたときは、「私は冷たい人間なのか」と評価するより、「どんな状況になると距離を取りたくなるのだろう」と具体的な場面を振り返るほうが、自己理解につながりやすくなります。

回避型と拒絶型の違い

「愛着スタイルの回避型」と「拒絶型」は同じ意味として使われることもありますが、理論上は区別したほうが理解しやすい場合があります。

4分類モデルに沿って考えると、回避傾向の高さは主に「拒絶・回避型」と「恐れ・回避型」の両方に見られます。

拒絶・回避型

拒絶・回避型は、愛着不安が比較的低く、愛着回避が高いパターンです。

自分で対処することを重視し、「人に頼らなくても大丈夫」「深く関わりすぎないほうが楽」と感じやすい傾向があります。

恋愛でも、自分の自由や生活ペースを大切にし、強い依存関係を避けようとすることがあります。

ただし、「人を信用していない」「誰も必要としていない」と本人が明確に考えているとは限りません。理論上の分類を、その人の発言や本音として置き換えないことが重要です。

恐れ・回避型

恐れ・回避型は、愛着不安と愛着回避の両方が高いパターンとして説明されます。

「本当は近づきたいけれど、傷つくのが怖い」「相手を求める気持ちと逃げたい気持ちが両方ある」といった矛盾した動きが生じる場合があります。

たとえば、相手から連絡がないと強く不安になる一方、相手が積極的に近づいてくると急に距離を取りたくなることがあります。

拒絶・回避型と恐れ・回避型では、外から見るとどちらも「距離を取る」という行動になる場合があります。しかし、その背景まで同じとは限りません。

だからこそ、行動だけを見て「この人は拒絶型だから本当はこう思っている」と決めつけないことが大切です。

回避型の原因は一つではない

回避型の原因は一つではない

愛着スタイルの回避型について調べると、「幼少期に親から愛情を与えられなかったことが原因」といった説明を見かけることがあります。しかし、実際の形成過程はそれほど単純ではありません。

養育環境との関連

愛着理論では、子どもが困ったときや不安を感じたときに、養育者がどのように応答してきたかという経験が、その後の人間関係に影響する可能性が考えられています。

たとえば、助けを求めても一貫して応えてもらいにくい経験が続けば、「人に頼るより自分で対処したほうがよい」という方向へ適応することは考えられます。

実際、乳幼児期から青年期までを追跡した縦断研究でも、養育環境の質や社会的な能力、友人関係などと成人期の愛着不安・回避との関連が報告されています。詳しくはFraleyらの縦断研究を参照できます。

ただし、ここで重要なのは「幼少期の経験だけですべて決まる」という結果ではないことです。

友人や恋人との経験も関係する

人間関係の学びは、子ども時代だけで終わりません。

友人に受け入れてもらえた経験、信頼していた相手から裏切られた経験、安心して話し合える恋人との関係など、その後の対人経験も、自分や他者に対する期待に影響する可能性があります。

たとえば、過去には人に頼ることが苦手だった人でも、「困ったときに頼っても関係は壊れない」という経験を重ねることで、少しずつ人との関わり方が変化することがあります。

逆に、以前は比較的安心して人と関われていた人が、大きな別れや裏切りを経験したあと、一時的に親密な関係を避けるようになることも考えられます。

性格や環境との区別も必要

人との距離を取る理由が、すべて愛着スタイルによるものとは限りません。

一人で過ごす時間を好む性格、仕事が忙しい状況、過去の対人トラブル、家庭や文化におけるコミュニケーションの習慣など、さまざまな要因があります。

たとえば、返信が少ないという行動一つを取っても、

  • 一人の時間を大切にしている
  • 仕事で余裕がない
  • メッセージでの交流が苦手
  • 関係そのものに迷っている
  • 親密さに負担を感じている

など複数の可能性があります。

「返信が遅いから回避型」「一人が好きだから拒絶型」と判断することはできません。

愛着スタイルは、親子関係の責任を決めるための考え方ではありません。「回避型だから親の育て方が悪かった」と単純化すると、実際には確認できない原因を断定することになります。形成には複数の経験や個人差が関係すると考えることが大切です。

回避型の恋愛での傾向

恋愛は、ほかの人間関係よりも心理的・身体的な距離が近くなりやすいため、愛着に関する傾向が表れやすい場面の一つです。

関係が深まると距離を取りたくなる

恋愛初期には積極的だったのに、付き合い始めてから急に連絡が減る人もいます。

こうした変化にはさまざまな理由がありますが、親密さが増すことへの負担が関係している場合もあります。

「毎日連絡する」「休日はいつも一緒に過ごす」「何でも話す」といった恋愛の形が、自分の自由を失うように感じられる人もいるでしょう。

重要なのは、近づきたくないことが、そのまま愛情のなさを意味するわけではないという点です。

一方で、相手がどのような理由で距離を取っているのかは、本人に確認しない限り分かりません。

好意を言葉で示すのが苦手な場合がある

「好き」「寂しい」「会いたい」といった言葉を頻繁に使うことに抵抗がある人もいます。

気持ちを言葉で確認したい相手からすると、「本当に好きなのだろうか」と不安になるかもしれません。

しかし、愛情表現には言葉だけでなく、行動、時間の使い方、実際的な支援などさまざまな形があります。

だからといって、相手の不安をすべて「自分なりには愛しているから理解してほしい」で済ませる必要もありません。

二人が何を愛情表現として受け取りやすいのかを話し合うことが大切です。

頼られることを負担に感じることがある

相手から頻繁に相談されたり、「あなたがいないと無理」と言われたりすると、期待に応え続けなければならない感覚から離れたくなる場合があります。

回避傾向のある人に限らず、過度な依存を負担に感じること自体は自然です。

問題は、自分がどの程度までなら心地よく支えられるのかを伝えないまま、突然関係を切ろうとしてしまうことです。

「相談されること自体は嫌ではないけれど、夜中に何度も連絡されると対応できない」など、できることと難しいことを分けて伝える方法があります。

ケンカで黙り込むことがある

強い感情がぶつかる場面では、話し合うより距離を取ることで自分を落ち着かせようとする場合があります。

一方の人が「今すぐ話し合いたい」、もう一方が「一人になりたい」と感じるカップルでは、追う側と逃げる側のようなパターンになりやすくなります。

追われるほど離れたくなり、離れられるほど追いかけたくなるため、双方の不安が大きくなっていきます。

ここでは、どちらかだけを問題にするより、

「今は30分一人で考えたい。そのあと話そう」

「今日は難しければ、明日の夜に話そう」

といったように、距離を取ることと関係を放棄することを分ける工夫が役立ちます。

別れ際だけで判断しない

別れたあと急に冷静になったり、連絡を減らしたりする姿を見て、「回避型だから本当は未練がある」「冷たくしているだけでまだ好きなはず」と解釈したくなることもあるでしょう。

しかし、愛着スタイルから特定の相手への本心を読み取ることはできません。

距離を取る理由は、気持ちを整理するためかもしれませんし、関係を終わらせたいからかもしれません。本人の言葉や実際の行動を尊重する必要があります。

愛着スタイルは、相手の本音を推測する占いではなく、自分たちの関わり方を振り返るための一つの枠組みとして使うほうが役立ちます。

回避型診断の見方

回避型診断の見方

「愛着スタイル診断 回避型」と検索すると、さまざまなセルフチェックが見つかります。診断結果を見るときは、結果そのものよりも、どのような傾向を測っているかに注目しましょう。

回避傾向を振り返る目安

たとえば、次のような傾向が繰り返し起きているかを振り返ることができます。

  • 人に弱みを見せることに強い抵抗がある
  • 困っていても人に頼るより一人で解決したい
  • 恋人との関係が深まると距離を置きたくなる
  • 相手から強く求められると気持ちが冷めたように感じる
  • 感情的な話し合いを避けたくなる
  • 自分の寂しさや不安を表現しにくい
  • 誰かに依存することを強く否定的に感じる
  • 人間関係より自分一人でいるほうが安全だと感じることが多い

当てはまる数だけで「回避型」と決まるわけではありません。

むしろ注目したいのは、どの相手との、どのような状況で、その反応が強くなるのかです。

職場では問題なく頼れるのに恋愛だけでは頼れない人もいれば、恋人には安心できても家族にだけ距離を置く人もいます。

ネット診断は自己理解の入口にする

オンラインの愛着スタイル診断には、研究で使われている尺度を参考にしたものもあれば、独自に作られた簡易チェックもあります。

質問数や採点方法、分類基準が異なれば、結果も変わる可能性があります。

また、愛着スタイルは医学的な病名ではないため、セルフチェックで「回避型」と出たことは、精神疾患などの診断を受けたことを意味しません。

ワンポイントアドバイス

診断結果を見たら、「私は回避型だ」で終わらせず、「頼ること」「断ること」「気持ちを伝えること」のうち、どこで難しさを感じているのかまで言葉にしてみてください。具体的になるほど、今後試せることも見つけやすくなります。

回避傾向との付き合い方

回避傾向に気づいたとしても、無理に「人との距離を近づけなければ」と考える必要はありません。自立を大切にしながら、必要なときにはつながれる状態を目指すことが一つの考え方です。

距離を取りたくなる瞬間を知る

まずは「いつ回避したくなるか」を観察します。

たとえば、

「返信を催促されたとき」

「将来の話をされたとき」

「自分の弱い部分について質問されたとき」

「ケンカで相手の感情が強くなったとき」

など、具体的な場面まで振り返ります。

すると、「人間関係そのものが嫌なのではなく、自分の自由がなくなる感覚に反応している」といった自分なりのパターンが見えてくることがあります。

すぐに関係を切らず時間を取る

強い負担を感じた瞬間には、「全部やめたい」「別れたほうが楽だ」と極端な方向へ考えることもあります。

そのようなとき、緊急性のない問題であれば、すぐに大きな決断をせず、自分の感情が落ち着いてから考える方法もあります。

距離が必要なら、相手にそのことを伝えたうえで時間を取ります。

「今は気持ちを整理する時間がほしい。でも関係を終わらせたいという意味ではない」

と伝えられるだけでも、相手の受け取り方は変わります。

小さく頼る経験を増やす

誰かに頼ることが苦手なら、最初から深刻な悩みを打ち明ける必要はありません。

「これについてどう思う?」

「少し手伝ってもらえる?」

といった、小さな依頼から始めることもできます。

頼った結果として相手との関係が壊れなかった経験が積み重なると、「すべて自分一人で抱えなくてもよい」という感覚につながることがあります。

自立と孤立を分けて考える

自分で考え、決め、行動できることは大切です。

一方、自立は「誰にも頼らないこと」と同じではありません。

必要に応じて人の力を借りても、最終的に自分で選択できるなら、それも自立の形です。

「頼ったら弱くなる」「人を必要としたら負け」という感覚がある場合は、その考えが今の自分に本当に必要なのかを振り返ってみてもよいでしょう。

相手が回避型に見えるとき

恋人や気になる相手について「愛着スタイルが回避型なのでは」と考えている方もいるでしょう。その場合は、タイプを当てることより、実際の関係で何が起きているかを見ることが大切です。

追いかけすぎない

距離を置こうとしている相手に対して、不安から大量に連絡を送ると、さらに距離が広がる場合があります。

ただし、これは「回避型には放置が効果的」という恋愛テクニックではありません。

相手が距離を求めているなら尊重しつつ、自分が必要としているコミュニケーションも伝えるという意味です。

たとえば、「一人の時間が必要なのは分かった。でも数日連絡がない状態は私は不安になる」と、自分側の気持ちや希望を言葉にできます。

相手の本心をタイプから推測しない

「回避型の人は好きだからこそ逃げる」と説明されることがありますが、すべてのケースに当てはまるわけではありません。

好きでも距離を取る人はいるでしょう。一方、本当に関係を続けたくなくて離れる人もいます。

その違いを愛着スタイルだけから判断することはできません。

大切なのは、「回避型なら本当は愛しているはず」という解釈ではなく、本人が何を言い、どのように行動しているかを見ることです。

自分の希望も大切にする

相手の愛着スタイルを理解しようとするあまり、自分ばかり我慢する必要はありません。

「連絡は週に何回くらいほしい」

「問題が起きたら、完全に無視するのではなく一言伝えてほしい」

「私は将来について話せる関係を望んでいる」

といった自分の希望も、関係を考えるための重要な情報です。

愛着スタイルを理解する目的は、一方がもう一方に合わせ続けることではありません。二人が安心できる距離やコミュニケーションを探せるかどうかが大切です。

愛着スタイルは変わるのか

愛着スタイルは過去の経験と関連していますが、一生変わらない性格として決まるものではありません。

研究では成人の愛着に一定の安定性が見られる一方、その後の人間関係や人生上の経験に伴って変化する人がいることも報告されています。

そのため、「回避型だから恋愛はうまくいかない」「自分は一生人を信じられない」と考える必要はありません。

安心して意見を言える関係や、頼っても尊重される経験、相手と適切な境界線を作る経験などを通じて、人との関わり方が少しずつ変化する可能性があります。

また、自分の対人関係を一人で整理することが難しい場合は、専門家との対話を利用する方法もあります。

カラットセラピーでも、相手の気持ちや未来を決めつけるのではなく、今起きていることや「自分は本当はどうしたいのか」を整理することを大切にしています。人間関係について直接話しながら整理したい場合は、個人セッションという選択肢もあります。

強い不安や抑うつ、過去のつらい体験による苦痛などが続いて生活に支障が出ている場合は、愛着スタイルだけで説明しようとせず、医療機関や心理職など適切な専門機関への相談も検討してください。

回避型のよくある質問

愛着スタイルの回避型は冷たい人ですか?

回避型だから冷たい人だとは判断できません。

感情をあまり表現しない、人に頼らない、距離を取るといった行動が、周囲から冷たく見えることはあります。しかし、それがそのまま愛情のなさを意味するわけではありません。

親密さへの戸惑いや、一人で対処する習慣、自分の自由を守ろうとする感覚などが関係している可能性もあります。

一方で、どのような理由があっても相手を傷つける行動がすべて許されるわけではありません。タイプ名ではなく、実際のコミュニケーションや行動を見ることが大切です。

愛着スタイルの回避型と拒絶型は同じですか?

完全に同じ意味とは限りません。

「回避型」を広い意味で使う場合には、回避傾向が高い「拒絶・回避型」と「恐れ・回避型」の両方が含まれることがあります。

4分類モデルでは、拒絶・回避型は愛着回避が高く愛着不安が比較的低いパターン、恐れ・回避型は回避と不安の両方が高いパターンとして区別されます。

ただし、日本語での名称は診断サイトや書籍によって異なるため、名称だけでなく定義を確認してください。

愛着スタイルの回避型になる原因は親ですか?

親子関係だけを原因と断定することはできません。

幼少期の養育環境とその後の愛着傾向との関連を示す研究はありますが、友人関係、恋愛経験、その後の生活環境など複数の要因が関係すると考えられています。

同じような家庭環境で育ったきょうだいでも対人関係の傾向が同じになるとは限りません。

「誰のせいか」を探すより、自分が現在どのような場面で人との距離に難しさを感じているのかを見るほうが、今後の選択にはつながりやすいでしょう。

回避型の人は好きな人ほど避けますか?

そのような場合もありますが、すべての回避型の人に当てはまる法則ではありません。

親密になることへの抵抗から、好意がある相手に対して距離を取る人はいるかもしれません。しかし、距離を取っている事実だけから「本当は好き」と判断することはできません。

恋愛相手について考える場合は、「回避型だから」という推測より、本人の言葉、行動、関係を続ける意思を確認することが大切です。

愛着スタイルの回避型は治せますか?

愛着スタイルは病気ではないため、「治す」というより、自分の対人関係のパターンを理解し、必要に応じて関わり方の選択肢を増やすと考えるほうが適切です。

たとえば、気持ちを少しずつ言葉にする、距離が必要なときに相手へ説明する、小さなことから人に頼ってみるなど、自分にできる範囲で新しい関わり方を試すことができます。

愛着傾向には一定の安定性がある一方、人生経験を通じて変化する可能性もあります。現在の診断結果を「一生変わらない自分の性格」と決めつける必要はありません。

まとめ

愛着スタイルの回避型は、他者に頼ることや心理的に親密になることへの抵抗が比較的強く、自立や距離を保とうとする傾向として説明されます。

人との距離を取りやすい、弱みを見せにくい、問題を一人で解決しようとする、感情的な話し合いを避けるといった特徴が見られる場合がありますが、すべての人に同じように当てはまるわけではありません。

また、回避傾向の高い人のなかでも、拒絶・回避型と恐れ・回避型では背景が異なる場合があります。外から見える「距離を取る」という行動だけで、その人の不安や本心まで決めつけることはできません。

形成についても、幼少期の養育環境は関連要因の一つとして研究されていますが、それだけで決まるわけではありません。友人や恋人との関係、その後の経験など、複数の要因と個人差を含めて考える必要があります。

もし自分に回避傾向があると感じたら、「私は回避型だから」と固定するより、「どんなときに人から離れたくなるのか」「本当はどんな距離なら安心できるのか」を振り返ってみてください。

相手が回避型に見える場合も同じです。タイプ名から相手の本心を推測するのではなく、相手の言葉と行動を見ながら、自分自身がどのような関係を望んでいるのかも大切にしていきましょう。

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