「タロットのプリンスというカードを見かけたけれど、ライダー版にはなかったような……」「プリンスはキングやナイトと何が違うの?」と戸惑ったことはないでしょうか。
タロットのコートカードは、どのデッキでも同じ名称が使われているわけではありません。特にトートタロットでは、ナイト・クイーン・プリンス・プリンセスという独自の構成が採用されています。
そのため、プリンスを理解するときに大切なのは、「プリンス=一般的なタロットの○○」と単純に置き換えることではありません。まず使っているデッキの体系を確認し、そのうえでスート、元素、カードに描かれた象徴、質問内容を重ねて読むことが大切です。
この記事では、タロットにおけるプリンスの位置づけから、トートタロットの4枚のプリンス、それぞれを実際のリーディングでどう捉えるかまで、順を追って解説します。
- タロットのプリンスがすべてのデッキにあるわけではない理由
- トートタロットにおけるプリンスの位置づけと特徴
- ワンド・カップ・ソード・ディスクの4枚のプリンスの読み方
- 恋愛や仕事、自己理解のリーディングでプリンスを読むポイント
タロットのプリンスとは

タロットの「プリンス」は、すべてのタロットカードに共通するコートカードの名称ではありません。まずここを理解しておくと、「自分のデッキにプリンスがない」という疑問も解消しやすくなります。
プリンスがないデッキもある
現在広く知られているライダー・ウェイト・スミス系のタロットでは、一般的に各スートのコートカードは次の4種類です。
- キング
- クイーン
- ナイト
- ペイジ
A.E.ウェイトの『The Pictorial Key to the Tarot』でも、各スートにはKing、Queen、Knight、KnaveまたはPageという4種類のコートカードが置かれています。つまり、ライダー・ウェイト・スミス系を基準に学んできた人が「プリンスというカードを知らない」のは不思議なことではありません。
一方、トートタロットでは次の構成になっています。
| トートタロット | 英語表記 |
|---|---|
| ナイト | Knight |
| クイーン | Queen |
| プリンス | Prince |
| プリンセス | Princess |
ここに「プリンス」が登場します。
つまり、「タロットのプリンスとは何か」を調べるときは、まずどのタロット体系について説明されているのかを確認する必要があります。
プリンスとナイトは単純に同じではない
トートタロットについて調べていると、「プリンスはライダー版のナイトに相当する」と説明されることがあります。
カードの序列を比較すると、そのように対応づけて整理する方法はあります。しかし、実際のリーディングでは名称だけを置き換えて同じ意味として読むのはおすすめできません。
トートタロットには、コートカードそれぞれに元素や象徴上の役割が与えられているからです。
たとえば、トートのプリンスは単なる「若い王子」という人物像だけではなく、各スートの元素に「風」の性質が組み合わされた存在として捉えられます。
この構造を知ることが、プリンスを理解する大きな手がかりになります。

トートタロットでの位置づけ
トートタロットのプリンスを読むときは、人物の年齢や性別だけでなく、コートカード全体の中でどのような役割を持っているかを見ることが重要です。
コートカードは4つの元素を表す
アレイスター・クロウリーの『The Book of Thoth』では、コートカードはそれぞれの元素をさらに4つの元素に分けて表すものとして説明されています。
基本的な関係は次のとおりです。
| コートカード | 元素的な性質 |
|---|---|
| ナイト | 火 |
| クイーン | 水 |
| プリンス | 風 |
| プリンセス | 地 |
さらに、この性質がワンド・カップ・ソード・ディスクという各スートの元素と組み合わされます。
そのため、4枚のプリンスは次のように捉えられます。
| カード | 元素の組み合わせ |
|---|---|
| ワンドのプリンス | 火の中の風 |
| カップのプリンス | 水の中の風 |
| ソードのプリンス | 風の中の風 |
| ディスクのプリンス | 地の中の風 |
クロウリーはプリンスについて、ナイトとクイーンの力を受け、その結合したエネルギーを外へ運び、形として表現していく存在として説明しています。またプリンスは戦車に乗る姿で描かれ、「知性的な像」という性質も与えられています。
ここからリーディングでは、プリンスを考える・伝える・展開する・動かす・方向づける力として捉えると理解しやすくなります。
プリンスは「風」が鍵になる
トートタロットにおけるプリンスを読むうえで、とくに意識したいのが「風」の性質です。
タロットの象徴体系において風は、一般に思考、知性、言葉、情報、判断、動きなどと関連づけられます。
ただし、プリンスでは風だけを見るわけではありません。
「何について考え、動かしているのか」をスート側から読みます。
たとえばワンドのプリンスなら、火の情熱や意志を風が広げていくイメージです。ディスクのプリンスなら、地に関係する現実的な物事を考え、計画し、発展させていくイメージになります。
プリンスが出たら、最初から「この人物はこういう性格」と決めるよりも、「今、どんなエネルギーを考え、動かし、外へ表そうとしているのだろう」と問いかけてみてください。人物カードが、状況や自分の内面としても読みやすくなります。
4枚のプリンスの意味
トートタロットには、ワンド、カップ、ソード、ディスクの4枚のプリンスがあります。すべてに「風」の性質がありますが、組み合わされるスートによって表れ方は大きく変わります。
ワンドのプリンス
ワンドのプリンス(Prince of Wands)は「火の中の風」を表します。
火には情熱、意志、創造性、行動力などの象徴があります。そこに風のスピードや拡散性が組み合わされるため、勢いよくアイデアを広げたり、自分の意志を表現したりする力として読みやすいカードです。
読み方の例としては、
- 情熱を外へ表現する
- 思いついたことを素早く行動へ移す
- 周囲を巻き込みながら進む
- 自分の考えや理想を強く主張する
- 新しい刺激を求める
といったテーマが考えられます。
一方で、火と風が強く働けば、勢いばかりが先行する可能性もあります。
「やりたい」という気持ちは強いものの方向が定まらない、思いつきで動く、熱く語ったあとに興味が変わる、といった読み方もできます。
恋愛なら、強い関心や積極性として表れることもあれば、気持ちの勢いと関係を育てる姿勢が一致しているかを考えるカードにもなります。
仕事なら、新企画、プレゼンテーション、挑戦、リーダーシップなどと結びつけて読むことができます。
カップのプリンス
カップのプリンス(Prince of Cups)は「水の中の風」です。
水は感情、共感、受容、想像力などと関連づけられます。そこへ風が加わることで、感情を考えること、言葉やイメージとして表現すること、人との気持ちのやり取りなどがテーマになりやすくなります。
たとえば、
- 感情を言葉にしようとする
- 豊かな想像力を働かせる
- 相手の感情や雰囲気を細やかに捉える
- ロマンチックなイメージを膨らませる
- 感覚的なものを知的に表現する
といった読み方ができます。
ただし、水は形を変えやすく、風も動き続ける元素です。そのため、気持ちがつかみにくい、想像が先行する、本当の感情と頭の中で作った物語を区別しにくい、といった側面として読む場合もあります。
恋愛でこのカードが出たからといって、「相手があなたを愛している」と断定することはできません。
むしろ、「あなた自身は相手との関係にどんなイメージを抱いているのか」「事実と期待を分けて考えられているか」と問い直すカードとして使うこともできます。
ソードのプリンス
ソードのプリンス(Prince of Swords)は「風の中の風」を表します。
4枚のプリンスの中でも、思考、言葉、分析、判断といった風の性質が特に強く表れやすい組み合わせです。
読み方としては、
- 頭の回転が速い
- 複数の考えを同時に検討する
- 論理的に整理しようとする
- 新しい考え方を生み出す
- 問題を分析し、言葉にする
などが挙げられます。
一方で、思考が活発になりすぎれば、考えが散らかることもあります。
選択肢ばかり増えて結論が出ない、考えては否定することを繰り返す、言葉が先行して行動が伴わない、といった状態を示唆する場合もあります。
仕事について質問したときなら、情報収集や企画、分析、議論が必要な状況として読むことができるでしょう。
自己理解のテーマなら、「考えることで問題を解決しようとしているけれど、考えすぎていないか」という振り返りにも使えます。
ディスクのプリンス
ディスクのプリンス(Prince of Disks)は「地の中の風」です。
地は現実性、物質、身体、仕事、生活、継続、成果などと関連づけられます。そこに風の思考や計画性が加わります。
そのため、
- 現実的な計画を立てる
- 具体的な方法を検討する
- 時間をかけて仕組みを整える
- 実用性を考える
- 努力を成果につなげる方法を考える
といったテーマとして読むことができます。
ワンドのプリンスほど勢いを重視するのではなく、「どうすれば実現できるか」を現実的に検討するイメージです。
仕事や勉強の質問では、計画、準備、改善、技能の習得、着実な実行などを考えるきっかけになります。
ただし、現実性を重視しすぎると、慎重になりすぎたり、効率や成果だけに意識が向いたりする場合もあります。
「失敗しない方法を考えること」と「実際に一歩踏み出すこと」のバランスを見ると読みやすいカードです。

プリンスを読む5つの手順

プリンスを見てすぐにキーワードを当てはめるより、いくつかの要素を順番に確認したほうが、リーディングに一貫性が生まれます。
デッキの体系を確認する
最初に見るのは、使用しているタロットです。
「Prince」と書かれていても、すべてのデッキがトートタロットとまったく同じ体系を採用しているとは限りません。
オリジナルタロットでは、制作者が独自にコートカードの名称を変更していることもあります。
まず付属のガイドブックを確認してください。
スートの元素を見る
トートタロットであれば、次にプリンスとスートの組み合わせを考えます。
- ワンドなら火+風
- カップなら水+風
- ソードなら風+風
- ディスクなら地+風
ここまで整理するだけでも、カードの方向性がかなり見えやすくなります。
「風が何を動かしているのか」と考えるのがコツです。
プリンスの役割を見る
次に、プリンスそのものが持つ「展開する」「伝える」「動かす」「形を与える」といった性質を加えます。
たとえばディスクのプリンスなら、単に「地=仕事」と考えるのではなく、
現実的なものを考え、計画し、発展させる
というように、プリンスの働きを加えて読みます。
カードの象徴を観察する
トートタロットは、一枚のカードの中に多くの象徴が配置されています。
人物の姿勢、乗り物、動物、色、武器や道具、カード全体から受ける動きなどを観察してください。
すべての象徴を暗記していなくてもかまいません。
「止まっているように見えるか、動いているように見えるか」「まとまっているか、散らばっているか」といった視点だけでも、カードとの対話は深まります。
質問に戻して読む
最後に必ず質問へ戻ります。
同じワンドのプリンスでも、
「転職について何を意識するとよいか」
という質問と、
「今の恋愛について自分が見落としていることは何か」
という質問では、読むポイントが変わります。
カードの意味を質問に合わせて都合よく変更するのではなく、カードが示す象徴のどの部分が、今の質問とつながるかを考えることが大切です。
タロットを読んでいて迷ったら、「カードの意味は何だろう」だけでなく、「この質問に対して、このカードのどの特徴が重要なのだろう」と考えてみましょう。覚えたキーワードを当てはめるだけの読み方から抜け出しやすくなります。
人物カードとは限らない
コートカードを見ると、「誰か特定の人物が現れる」と考えたくなるかもしれません。しかし、プリンスを人物だけに限定すると、リーディングの幅が狭くなります。
プリンスは大きく分けて、人物、状況、自分自身の一面として読むことができます。
人物として読む場合
人物を表していると考えるなら、その人の年齢や性別だけで決めるのではなく、カードが象徴する行動の特徴に注目します。
たとえばソードのプリンスなら、よく考える人、議論や分析を好む人、情報を扱う人などとして読めるかもしれません。
ただし、それだけで特定の人物の性格や心理状態を断定することはできません。
「そうした特徴が今回の質問と関係している可能性がある」と捉える程度が適切です。
状況として読む場合
プリンスは「物事が動いている状態」として読むこともできます。
たとえばディスクのプリンスなら、
「まだ完成していないものの、現実化するための計画が進んでいる」
という状況として読むことができます。
ワンドのプリンスなら、
「アイデアや熱意が急速に広がっている」
という状況かもしれません。
このように読むと、誰を表すカードなのか思い当たらないときにも無理に人物を探す必要がなくなります。
自分の一面として読む場合
自己理解を目的としたタロットでは、自分自身の一面としてプリンスを見る方法も役立ちます。
たとえばカップのプリンスなら、
「私は今、実際に感じていることより、頭の中でイメージした気持ちを追いかけていないだろうか」
と振り返ることができます。
ソードのプリンスなら、
「もっと考えれば答えが出ると思っているけれど、考えること自体が目的になっていないだろうか」
という問いにつながるでしょう。
タロットを未来を決めるものとしてではなく、自分の現在地を見つめる手がかりとして使うなら、こうした問いかけが重要になります。
恋愛でプリンスが出たとき

恋愛相談では、「プリンス=男性」「プリンス=理想の恋人」と単純に判断しないことが大切です。
コートカードだからといって、必ず誰か一人を指しているとは限りません。
たとえば、「相手との関係について何を考える必要があるか」という質問なら、次のように読むことができます。
| カード | 恋愛で考えられるテーマ |
|---|---|
| ワンドのプリンス | 勢い、情熱、積極性と継続性のバランス |
| カップのプリンス | 感情、理想、期待と現実の区別 |
| ソードのプリンス | 会話、判断、考えすぎ、コミュニケーション |
| ディスクのプリンス | 将来性、現実的な関係づくり、時間をかける姿勢 |
特に「相手の気持ち」を知りたいときには注意が必要です。
カードから相手の内面を事実として確認することはできません。
たとえばカップのプリンスが出ても、「相手はあなたを好きです」と断定するのではなく、
「感情やイメージが大きなテーマになっているように見える。あなたが期待していることと、実際に相手から示されている言動を分けて見てみよう」
というように、自分が確認できる事実へ戻して考えるほうが、現実の関係に役立つ読み方になります。
仕事でプリンスが出たとき
仕事や働き方のリーディングでは、プリンスの「考えたものを動かす」という性質が比較的読みやすくなります。
ワンドのプリンスなら、新しい企画への情熱や挑戦する力がテーマになるかもしれません。
カップのプリンスなら、感性、対人関係、クリエイティブな発想などを考えるきっかけになります。
ソードのプリンスなら、情報整理、議論、企画、分析、意思決定などが中心になるでしょう。
ディスクのプリンスなら、計画、実務、技能、資金、時間配分など、具体的な現実化のプロセスに注目できます。
重要なのは、「転職すべき」「この仕事は成功する」とカードだけから結論づけないことです。
たとえばディスクのプリンスなら、
「転職するかどうか」よりも、
「転職したいなら、条件や必要な準備を具体化する段階ではないか」
と読むほうが、実際の行動につなげやすくなります。
タロットは決断を代わりにしてくれるものではありません。選択肢を整理し、自分が何を重視しているのかを見るための材料として使うことができます。
正位置・逆位置はどう読む?
タロットを学んでいると、「プリンスの逆位置にはどんな意味があるのか」と気になるかもしれません。
ここでも、使用している体系を確認することが重要です。
トートタロットでは、カードの働きが調和しているか、偏っているかを、周囲のカードや元素同士の関係などから判断する読み方があります。一方で、実践者によっては正位置・逆位置を取り入れる場合もあります。
そのため、「トートタロットだから必ず逆位置を読まない」「逆位置なら必ず悪い意味」と一律に考える必要はありません。
初心者のうちは、無理に読み方を増やさず、
そのカードの力が自然に働いている状態と、偏って働いている状態
の両方を考えてみる方法があります。
たとえばソードのプリンスなら、
自然に働く場合は「分析力や思考力を活用する」。
偏った場合は「考えが拡散する」「考えては否定することを繰り返す」。
このように、一枚のカードが持つ性質の幅として理解すると覚えやすくなります。

プリンスで起こりやすい誤解
プリンスは、一般的なタロット解説だけを読んでいると混乱しやすいカードです。ここでは、特に起こりやすい誤解を整理します。
すべてのタロットにプリンスがいる
プリンスはすべてのデッキに共通する名称ではありません。
ライダー・ウェイト・スミス系では通常、キング、クイーン、ナイト、ペイジです。
「プリンス」という言葉を見たら、まずトート系なのか、別の独自体系なのかを確認しましょう。
プリンスは必ず若い男性を表す
名称が「王子」であることから、若い男性だと思いやすいカードです。
しかし、実際のリーディングでは人物だけでなく、状況、行動パターン、考え方、自分の一側面などとしても読むことができます。
性別や年齢を固定すると、カードから得られる情報を狭めてしまうことがあります。
プリンスはライダー版のナイトと同じ
比較すると対応関係を整理できる部分はありますが、完全に同義ではありません。
特にトートタロットを学ぶのであれば、トート独自の元素構造や象徴を理解したほうが、カード同士の関係がわかりやすくなります。
「名前を置き換える」のではなく、「そのデッキの体系の中で理解する」ことが大切です。
一つの意味を暗記すれば読める
「ワンドのプリンス=情熱的な人」のように、一つの意味だけ覚える方法では、質問が変わったときに対応しにくくなります。
元素の組み合わせを理解しておけば、
「火の中の風だから、情熱を広げる」 「仕事の質問だから、アイデアを外へ展開する力として考えてみる」
というように、自分で意味を組み立てられるようになります。
プリンスを学ぶときのコツ
トートタロットは象徴が多く、最初からすべてを覚えようとすると難しく感じることがあります。プリンスについても、まず構造から理解していくのがおすすめです。
最初に覚えたいのは、プリンス=風という基本です。
次に、
「ワンドなら火」 「カップなら水」 「ソードなら風」 「ディスクなら地」
を組み合わせます。
そのうえで絵柄を観察し、「この元素同士が組み合わさったら、どのような動きになるだろう」と考えてみてください。
また、カードを引いたら意味を見る前に、自分なりの印象を書き出しておく方法もあります。
「速そう」 「落ち着いている」 「迷っているように見える」
といった簡単な言葉でも構いません。
あとから解説と比較すると、「自分がカードのどこを見てそう感じたのか」がわかり、丸暗記とは違った理解につながります。
カラットセラピーでも、カードから一方的に答えをもらうことより、カードを手がかりに「自分はどう感じているのか」「本当はどうしたいのか」を見つめることを大切にしています。
タロットやカラーを自己理解に役立てる方法を基礎から知りたい方は、実践レッスン動画付きの無料メール講座から学んでみるのも一つの方法です。
タロットを上達させる近道は、意味の数を増やすことだけではありません。「なぜその意味になるのか」を元素や絵柄から考えられるようになると、初めて見るカードや複雑な展開でも、自分で読みを組み立てやすくなります。
タロットのプリンスのよくある質問
- タロットのプリンスはキングとナイトのどちらですか?
-
単純にどちらか一方と同じとは言い切れません。
トートタロットでは、ナイト・クイーン・プリンス・プリンセスという独自の4階級で構成されています。他体系との対応を整理するためにプリンスとナイトを関連づける説明もありますが、トートを読む場合は、プリンスを「風」の性質を持つ独立したコートカードとして理解したほうが混乱しにくいでしょう。
- ライダー版にプリンスのカードはありますか?
-
一般的なライダー・ウェイト・スミス系では、プリンスという名称のコートカードはありません。
各スートはキング、クイーン、ナイト、ペイジで構成されます。
ただし、ライダー版を基にしたオリジナルデッキでは名称が変更されている場合もあるため、最終的には使用しているデッキの説明書を確認してください。
- プリンスが出たら男性を表していますか?
-
必ずしも男性を表しているとは限りません。
人物として読む場合もありますが、その人の性別そのものより、カードが示す行動や考え方に注目する方法があります。
また、人物ではなく、状況、自分自身の一面、これから取り組むべきテーマとして読むこともできます。
- 4枚のプリンスに共通する意味は何ですか?
-
トートタロットの体系では、4枚とも「風」の性質を持っています。
そのため、思考、言葉、情報、展開、動きなどを読み取る手がかりになります。
ただし、ワンドなら火、カップなら水、ソードなら風、ディスクなら地というスート側の元素が加わるため、4枚の性質は同じではありません。
- プリンスの意味は暗記したほうがよいですか?
-
基本的な意味を覚えることは役立ちますが、キーワードだけを丸暗記する必要はありません。
まず「プリンス=風」という構造を理解し、そこへ各スートの元素を組み合わせて考える方法がおすすめです。
さらにカードの絵柄と質問内容を見ることで、「今回はこのカードのどの面が重要なのか」を判断しやすくなります。
まとめ
タロットのプリンスは、すべてのデッキに共通する名称ではありません。
ライダー・ウェイト・スミス系では一般にキング、クイーン、ナイト、ペイジという構成ですが、トートタロットではナイト、クイーン、プリンス、プリンセスが用いられています。
そのため、プリンスについて調べるときに最初に確認したいのは、自分が使っているタロットがどの体系なのかです。
トートタロットでは、プリンスは「風」の性質を持ちます。
ワンドのプリンスは火の中の風、カップのプリンスは水の中の風、ソードのプリンスは風の中の風、ディスクのプリンスは地の中の風です。
この組み合わせを理解すれば、「情熱を外へ広げる」「感情を言葉やイメージにする」「思考そのものを展開する」「現実的な計画を組み立てる」といった違いが見えやすくなります。
また、プリンスは特定の人物だけを意味するものではありません。状況、自分自身の考え方、今必要な行動などとして読むこともできます。
カードから未来や誰かの本音を一方的に決めるのではなく、
「今、何が動こうとしているのか」 「私は何を考え、どう表現しようとしているのか」 「その力を、これからどう使いたいのか」
と問いかけてみてください。
プリンスというカードが、単なる暗記項目ではなく、あなた自身の状況を見つめるための一枚として少しずつ理解しやすくなるでしょう。


