「自己肯定感を高めたいのに、どうしても自分の欠点ばかり気になる」「前向きに考えようとしても、かえって苦しくなる」と感じることはありませんか。
自己肯定感を高めるというと、「自分を好きになる」「自信を持つ」「ポジティブに考える」といった方法を思い浮かべるかもしれません。しかし、無理に自分を褒めたり、落ち込んではいけないと思ったりすると、現在の気持ちとのギャップが大きくなってしまうこともあります。
大切なのは、短期間で自己肯定感を一気に上げることではありません。嫌な気持ちも含めて自分の状態を認め、小さな選択を尊重し、必要以上に他人と比べない習慣を少しずつ積み重ねることです。
この記事では、自己肯定感を無理なく高めるための考え方と、今日から取り入れやすい具体的な方法を紹介します。
- 自己肯定感を高めるうえで最初に知っておきたい考え方
- 日常生活で実践できる自己肯定感の高め方
- 自己否定や他人との比較に振り回されにくくする方法
- 自己肯定感を上げようとして苦しくなったときの対処法
自己肯定感は一気に上げなくていい

自己肯定感を高めるときに最初に意識したいのは、「いつでも自信満々な自分」を目標にしなくてもよいということです。
一般に自己肯定感という言葉は、自分自身を肯定的に受け止め、自分には一定の価値があると感じられる感覚を表すために使われています。ただし、心理学では近い概念として自尊感情(self-esteem)など複数の考え方があり、「自己肯定感」という一つの言葉ですべてを説明できるわけではありません。
また、自己肯定感がある人でも、失敗すれば落ち込みます。人から否定されれば傷つくこともありますし、「今日は自信がない」と感じる日もあります。
違いが表れやすいのは、そのあとです。
「失敗した。だから私は価値がない」と自分全体を否定するのか、「今回はうまくいかなかった。何ができるだろう」と出来事と自分の価値を分けて考えられるのか。その積み重ねが、自分との付き合い方を変えていきます。
そのため、自己肯定感の上げ方を考えるときには、気分を常にプラスにすることよりも、調子が悪いときにも自分を必要以上に傷つけないことを大切にしてみてください。
「自分を好きにならなければ」と思うと難しく感じる場合は、まず「自分を嫌いになる材料を増やさない」というところから始めても構いません。自分を責める回数を一つ減らすことも、十分に意味のある変化です。
無理なポジティブ思考が逆効果になることもある
自己肯定感を上げる方法として、自分に肯定的な言葉を繰り返す方法が紹介されることがあります。しかし、その言葉を本人がまったく信じられない状態では、必ずしも気持ちが楽になるとは限りません。
Woodらが行った実験では、自己評価の低い参加者が非常に肯定的な自己メッセージを繰り返した場合、何もしなかった場合より気分などの評価が悪くなるケースが確認されました。すべての人に同じ結果が起こるという意味ではありませんが、無理な自己暗示が万能ではないことを考える材料になります。詳しくは、研究論文の概要であるPositive Self-Statements: Power for Some, Peril for Othersでも確認できます。
たとえば、本当は「私は何をしてもダメだ」と落ち込んでいるときに、
「私は完璧です」 「私は誰からも愛されます」 「私は絶対に成功します」
と言い聞かせても、自分の感覚との違いが大きすぎれば、「そんなわけがない」と反発したくなることがあります。
その場合は、少し現実に近い言葉へ置き換えたほうが受け止めやすくなります。
| 無理を感じやすい言葉 | 現実に近づけた言葉 |
|---|---|
| 私は何でもできる | できることから一つずつ取り組めばいい |
| 私には欠点がない | 苦手なところがあっても、それだけで私の価値は決まらない |
| 絶対に失敗しない | 失敗しても、次に生かせることはある |
| 誰からも好かれている | 合う人もいれば、合わない人もいる |
| 私はいつでも自信がある | 自信がない日があってもいい |
自己肯定感を高めるには、現実を否定して理想の自分を思い込むより、今の自分が納得できる範囲で、自分への見方を少しずつ柔らかくすることが大切です。
自己肯定感を高める8つの方法
ここからは、日常生活のなかで実践しやすい自己肯定感の高め方を具体的に紹介します。すべてを同時に始める必要はありません。
感情をすぐに否定しない
最初に試してほしいのは、感じていることを良い・悪いで判断する前に、そのまま認識することです。
たとえば、仕事でミスをして落ち込んだとします。
そこで、
「こんなことで落ち込む私は弱い」 「もっと前向きにならないといけない」
と考えると、最初の「悲しい」「悔しい」という感情に加えて、自分を責める苦しさまで増えてしまいます。
まずは、
「私は今、悔しいんだな」 「失敗したことが恥ずかしかったんだな」
と、現在の状態を言葉にしてみてください。
感情を認めることは、感情のまま行動することとは違います。「怒っているから相手を傷つけていい」という意味ではありません。
ただ、「怒ってはいけない」と感情そのものまで否定する必要もありません。
気持ちを一度確認してから、「では、どう行動したいか」を考えるほうが、自分を尊重しながら落ち着いて選択しやすくなります。
事実と自己評価を分ける
自己肯定感が下がっているときには、一つの出来事を自分全体の評価へ広げてしまうことがあります。
「プレゼンで言葉に詰まった」 という事実から、
「私は仕事ができない」 「私は人前に出る価値がない」
と結論づけてしまうような場合です。
そんなときは、紙やスマートフォンのメモに「事実」と「自分の解釈」を分けて書いてみましょう。
たとえば、
- 事実:会議で質問への回答に30秒ほど迷った
- 解釈:私は仕事ができない
- 別の見方:準備していなかった質問だったので、その場で考える時間が必要だった
という形です。
別の見方は「私はすごい」と褒める必要はありません。自分を必要以上に悪く評価していないかを確認するだけでも十分です。
小さな選択を自分で決める
自己肯定感を高める方法というと、大きな成功体験が必要だと思われがちです。しかし、自分を尊重する感覚は、もっと小さな選択からも育てられます。
たとえば、
- ランチで本当に食べたいものを選ぶ
- 疲れている日は予定を一つ減らす
- 休日の過ごし方を周囲に合わせすぎない
- 着たい服を自分で選ぶ
- 行きたくない誘いを一度検討してから返事する
といったことです。
「私はどうしたい?」と自分に確認し、その答えを少しでも行動に反映する経験が増えると、自分の気持ちを無視する習慣を見直しやすくなります。
もちろん、仕事や家庭生活では自分の希望だけを通せないこともあります。その場合も、「本当はどうしたかったのか」を理解したうえで調整するのと、最初から自分の気持ちを無視するのとでは違います。
守れる小さな約束を作る
自己肯定感を上げようとして、急に大きな目標を設定する人もいます。
「毎朝5時に起きる」 「毎日1時間勉強する」 「今日から絶対にネガティブにならない」
といった目標です。
続けられればよいのですが、難しすぎる目標は、できなかったときに「やっぱり私はダメだ」という材料になってしまうことがあります。
そこで、最初は簡単すぎるくらいの約束にしてみてください。
- 本を1ページ読む
- 机の上を1か所だけ片づける
- 寝る前に水を一杯飲む
- 5分だけ散歩する
- 今日やったことを一つ書く
重要なのは、目標の大きさではありません。
「自分で決めたことを、自分のために実行した」という経験を重ねることです。
できない日があった場合も、「三日坊主だからダメ」と評価するのではなく、目標が生活に合っていたかを調整してみましょう。
結果だけで自分を評価しない
テストの点数、営業成績、収入、SNSの反応、恋愛の結果など、数字や他人からの評価は分かりやすいため、自分の価値と結びつきやすいものです。
しかし、結果には自分の努力だけでは決められない要素も含まれます。
そのため、「成功したら自分には価値がある」「失敗したら価値がない」という基準だけで自分を評価すると、状況によって自己評価が大きく揺れやすくなります。
結果を見ること自体が悪いわけではありません。仕事や学習では結果の振り返りも必要です。
そのうえで、
「準備はできていたか」 「前回より改善した部分はあるか」 「難しい状況でも続けたことは何か」 「次に変えられることは何か」
という過程も一緒に確認してみてください。
結果と人間としての価値を切り離して考えることは、長い目で見た自己肯定感の高め方として重要です。
他人との比較を調整する
他人と自分を比較することを完全になくすのは簡単ではありません。
誰かを見て「私もこうなりたい」と思うことが、新しい目標につながる場合もあります。
問題になりやすいのは、比較するたびに自分を傷つけている場合です。
特にSNSでは、人の生活の一部分を連続して見ることになります。仕事で成功した場面、楽しそうな旅行、整った部屋、幸せそうな恋愛などが続くと、自分の日常全体と相手の「見せたい瞬間」を比べてしまうことがあります。
SNSを見たあとに、
「私は遅れている」 「みんな幸せなのに私だけダメだ」
という気持ちが繰り返し強くなるのであれば、使い方を調整してみましょう。
- 見る時間を決める
- 比較して苦しくなるアカウントから少し離れる
- おすすめ表示を減らす
- 寝る直前には見ない
- 「相手の一場面を見ているだけ」と思い出す
比較をやめられない自分を責める必要はありません。比較しやすい環境そのものを調整するという考え方もあります。
自分への言葉を変える
失敗したとき、自分にどんな言葉をかけているでしょうか。
「本当にバカだ」 「こんなこともできない」 「だから誰にも好かれない」
など、他人には言わないような厳しい言葉を、自分にだけ向けていることがあります。
そんなときは、「同じことで大切な友人が悩んでいたら何と言うだろう」と考えてみてください。
おそらく、
「今回は大変だったね」 「失敗したからといって全部がダメなわけではないよ」 「次にできることを考えよう」
など、状況を認めながら話すのではないでしょうか。
自分にも同じ程度の言葉を使ってみます。
これは自分を甘やかして、問題を見ないことではありません。
自己への思いやりを意味するセルフ・コンパッションと自尊感情を比較した研究では、セルフ・コンパッションは特定の成功や評価に左右されにくい自己価値感や、社会的比較の少なさなどと関連していました。ただし、これは「セルフ・コンパッションさえ行えば必ず自己肯定感が高くなる」と保証するものではありません。研究概要はSelf-compassion versus global self-esteemで確認できます。
断る・頼ることを練習する
自己肯定感というと、自分の内面だけの問題だと考えがちですが、人との関わり方も影響します。
たとえば、
「嫌われたくないから断れない」 「迷惑だと思われたくないから助けを求められない」 「相手が怒りそうだから、いつも自分が我慢する」
という状態が続けば、自分の気持ちや限界を尊重することが難しくなります。
いきなり強く主張する必要はありません。
「今日は難しいので、明日でもいいですか」 「ここまではできますが、それ以上は難しいです」 「少し手伝ってもらえますか」
など、小さな表現から始めてみてください。
相手を尊重しながら自分の希望や限界も伝えることは、自分の気持ちを大切に扱う練習になります。
断ることに強い罪悪感がある場合は、「断るか、全部引き受けるか」の二択にしないことも大切です。条件を相談する、期限を変える、一部分だけ引き受けるなど、中間の選択肢を探してみましょう。
毎日続けやすい習慣

自己肯定感を高めるには、特別な日に大きなことをするより、普段の生活のなかで自分を雑に扱わない習慣を作るほうが取り組みやすいでしょう。
朝に「今日はどうしたい?」と聞く
朝起きたら、一度だけ自分に質問してみます。
「今日はどんなふうに過ごしたい?」
答えは大きな目標でなくて構いません。
「仕事を一つずつ片づけたい」 「今日はできるだけゆっくり食事したい」 「夜は早めに休みたい」
という程度で十分です。
自分の状態を確認してから一日を始めることで、周囲の予定だけではなく、自分の感覚にも注意を向けやすくなります。
夜にできたことを一つ確認する
寝る前に、その日にできたことを一つだけ思い出します。
「会議に出た」 「洗濯した」 「しんどかったけれど仕事へ行った」 「休むと決めて休んだ」
など、当たり前に感じることで構いません。
ここで重要なのは、優秀な実績を探すことではありません。
私たちは、できなかったことは覚えていても、普段できていることは見落としがちです。その偏りを少し調整するために、「今日できたこと」を意識的に確認します。
過去の自分と比べる
比較するのであれば、他人だけでなく過去の自分も比較対象にしてみてください。
「1年前より、嫌なことを断れるようになった」 「前より落ち込んだあとに立ち直るのが早くなった」 「少しずつ人へ相談できるようになった」
といった変化です。
変化は一直線ではありません。前はできたことが、疲れているとできない日もあります。
そのため、「昨日より必ず成長する」と考えるより、数週間や数か月という長めの期間で振り返るほうが、自分の変化を見つけやすいでしょう。
自己肯定感を下げやすい考え方

自己肯定感を高める習慣と同時に、自分を必要以上に否定するパターンに気づくことも役立ちます。
代表的なのが、次のような考え方です。
- 一度失敗しただけで「私はいつも失敗する」と考える
- 一人に嫌われると「誰からも好かれない」と考える
- 100点でなければ0点だと考える
- 人から褒められても「たまたま」とすべて否定する
- 相手の機嫌が悪いと「私のせいだ」と決めつける
- 休むことを「怠けている」と考える
- 他人より優れていなければ価値がないと感じる
こうした考え方が浮かぶこと自体を責める必要はありません。
「また悪く考えている。直さなければ」と焦ると、それも自己否定になってしまいます。
まずは、「私は今、全部かゼロかで考えているかもしれない」「相手の気持ちを想像だけで決めているかもしれない」と気づくだけでも構いません。
そして、
「ほかの可能性はないだろうか」 「事実として分かっていることは何だろう」 「私が友人なら、同じ評価をするだろうか」
と考えてみてください。
「自己肯定感爆上げ」を目指さない
インターネットでは「自己肯定感を爆上げする方法」のような表現を目にすることがありますが、自己評価はスイッチのように一瞬で切り替わるものではありません。
気分が上がる方法と、長期的に自分との関係を整えていくことは分けて考えたほうがよいでしょう。
たとえば、褒められたり、仕事が成功したり、好きな人から連絡が来たりすれば、一時的に自信が高まることがあります。
一方で、それだけを自己評価の根拠にしていると、
「褒められなければ不安」 「結果を出せなければ価値がない」 「相手から連絡が来ないと自分には魅力がない」
という状態になりかねません。
目指したいのは、いつでも自己評価が最高の状態ではありません。
うまくいく日にも、うまくいかない日にも、「だからといって自分の価値のすべてが決まるわけではない」と考えられる余白を持つことです。
自己肯定感を上げるというより、自己肯定感が大きく下がったときに、自分を必要以上に攻撃しない力を育てると考えると、取り組みやすくなります。
自己肯定感が下がった日の対処法
自己肯定感を高める習慣を続けていても、自信を失う日はあります。そんな日は「元に戻った」と考えず、その日に必要な対処を優先してください。
- まず現在の状態を確認する
「悲しい」「疲れている」「悔しい」「不安」など、感じていることを一つだけ言葉にします。 - 大きな結論を出さない
強く落ち込んでいるときに、「会社を辞めるべき」「私は誰にも必要とされない」など人生全体の結論を急いで出さないようにします。 - 体の状態を整える
睡眠不足や空腹、疲労が強いときは、心理的な問題だけとして考えず、食事や休息など基本的なケアも確認します。 - 今日できることを小さくする
「すべて解決する」ではなく、「メールを1通返す」「シャワーを浴びる」など、次の行動を小さくします。 - 必要なら人に話す
一人で考えるほど自己否定が強くなる場合は、信頼できる人や専門家へ相談することも選択肢です。
「今日は自己肯定感が低い」と感じる日があることと、あなたの価値が低いことは同じではありません。
調子が悪い日は、自分を成長させることより、これ以上消耗しないことを優先してもよいのです。
高めようとして苦しくなったら
自己肯定感を高めるための方法が、新しい自己評価の基準になってしまうことがあります。
「毎日感謝できない私はダメ」 「ポジティブになれない私はダメ」 「セルフケアを続けられない私はダメ」
となってしまえば、本来は自分を大切にするための習慣が、自分を責める道具になってしまいます。
できない日があったら、「今の方法が自分に合っているか」を見直してください。
日記を書くことが負担なら、頭の中で一つ確認するだけでも構いません。毎日続けるのが難しければ、週に一度でもよいでしょう。
自分に合う方法を選べること自体が、自分を尊重する行動の一つです。
一人で整理しにくいときは
自己肯定感について考えていると、昔言われた言葉、人間関係で繰り返していること、仕事で大切にしたいことなど、さまざまなテーマにつながる場合があります。
自分だけで考えていると、
「本当はどうしたいのだろう」 「私は何が嫌だったのだろう」 「相手に合わせたいのか、それとも断りたいのか」
と分からなくなることもあるでしょう。
そのようなときは、誰かに答えを決めてもらうのではなく、対話を通して自分の気持ちを整理する方法もあります。
カラットセラピーの個人セッションでも、色やカードを手がかりにしながら、現在感じていることや「本当はどうしたいのか」を一緒に整理していきます。未来や相手の気持ちを一方的に決めつけるのではなく、あなた自身が納得できる選択肢を考えることを大切にしています。
一人で考えることに疲れてしまったときには、「誰かと一緒に整理する」という選択肢があることも覚えておいてください。
カラットセラピーの個人セッションでは、保志吏衣子との対話を通して、仕事や人間関係、生き方、将来の選択などの迷いを整理し、自分の本音と具体的な次の一歩を考えていきます。
自己肯定感を高める方法のよくある質問
- 自己肯定感を高めるには何から始めればいいですか?
-
最初は、「自分を好きになる」ことよりも、自分を必要以上に否定している場面に気づくことから始めるのがおすすめです。
たとえば失敗したときに、「今回は失敗した」と考えているのか、「私は何をしてもダメだ」と自分全体を否定しているのかを確認します。
後者になっていると気づいたら、事実と自己評価を分けてみましょう。
一度で考え方を変える必要はありません。「少し言いすぎているかもしれない」と気づくだけでも、自分との付き合い方を変える第一歩になります。
- 自己肯定感はどのくらいで上がりますか?
-
何日、何週間で上がると一律には言えません。
自己評価は、その人の経験、人間関係、生活環境、現在抱えているストレスなどさまざまな要素と関係するため、変化の仕方には個人差があります。
短期間で数値を上げることを目標にするより、「以前より自分を責める時間が短くなった」「嫌なことを少し断れるようになった」など、具体的な変化を確認してみてください。
- 自己肯定感を上げるために毎日自分を褒めるべきですか?
-
無理に褒める必要はありません。
自分ではまったく信じられない肯定的な言葉を言い続けることが、すべての人に役立つとは限らないことも研究で示されています。
褒めることに違和感がある場合は、「今日は仕事へ行った」「嫌だったけれど一つ終わらせた」など、評価を加えず事実を確認する方法から始めてみましょう。
「すごい自分」になろうとするより、「今の自分を過度に否定しない」ことを優先して構いません。
- 他人と比較する癖をなくせば自己肯定感は高まりますか?
-
他人との比較を完全になくす必要はありません。
比較することで目標が見つかったり、自分の改善点に気づいたりすることもあります。
ただし、比較するたびに「私は劣っている」と自分を否定してしまう場合は、比較する相手やSNSを見る時間などを調整する価値があります。
「比較しないように我慢する」というより、「自分を傷つける比較から少し距離を取る」と考えてみてください。
- 自己肯定感が低いのは性格だから変えられませんか?
-
現在の自己評価だけを見て、「これが一生変わらない性格だ」と決めつける必要はありません。
人が自分をどう捉えるかは、経験や周囲との関係、置かれている環境などとも関わります。
一方で、「必ず高くできる」と約束できるものでもありません。大切なのは、理想的な自己肯定感を目指すことより、自分を傷つけやすい考え方や環境を一つずつ見直していくことです。
まとめ
自己肯定感を高める方法は、自分を無理に好きになることでも、「私は素晴らしい」と何度も言い聞かせることでもありません。
落ち込んだときに感情を否定しないこと、事実と自己評価を分けること、小さな選択を自分で決めること、守れる約束を作ること、結果だけで自分の価値を決めないことなど、日常の小さな積み重ねが大切です。
他人と比べて落ち込んだり、失敗して自信をなくしたりする日があっても構いません。
そのときに、
「私はダメだ」
で終わらせるのではなく、
「今日はつらかった。では、今の私にできることは何だろう」
と考えられる余白を少しずつ増やしてみてください。
自己肯定感は「爆上げ」しなければならないものではありません。今の気持ちを認め、自分の小さな選択を尊重する。その繰り返しが、自分との関係を少しずつ整えていくことにつながります。


