「インナーチャイルドについてノートに書いてみたいけれど、何を書けばいいのかわからない」「昔のつらい出来事を詳しく思い出さなければいけないの?」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
インナーチャイルドノートは、過去の記憶が正しいかどうかを確かめたり、幼少期の原因を無理に探し出したりするためのものではありません。大切なのは、今起きている出来事に対して自分が何を感じ、何を考え、本当はどうしたかったのかを整理することです。
書いている途中で苦しさが強くなるなら、途中でやめてもかまいません。毎日続ける必要も、きれいな文章を書く必要もありません。
この記事では、初めてでも取り組みやすいインナーチャイルドノートの書き方を、具体的な記入項目や例とともに紹介します。
- インナーチャイルドノートに何を書けばよいか
- 気持ちを整理しやすい具体的な書き方
- 過去について書くときに気をつけたいこと
- 無理なくノートを続けるためのポイント
インナーチャイルドノートとは

インナーチャイルドノートとは、今の感情や反応を手がかりに、自分の内側にある気持ちや望みを書き出して整理する方法の一つです。
「インナーチャイルド」という言葉は、一般に、子どもの頃の経験と結びついた感情や心の反応を表現するときに使われます。ただし、医学的な診断名ではありません。
たとえば、大人になった現在ではそれほど大きな問題ではないと頭ではわかっているのに、
- 人から断られると必要以上に落ち込む
- 相手の機嫌が悪いと自分のせいだと思う
- 注意されると強く責められたように感じる
- 人に頼ることに強い抵抗がある
- 本音を言おうとすると怖くなる
といった反応が起こることがあります。
もちろん、こうした反応があるからといって、必ず幼少期に原因があるとは限りません。性格、現在の環境、人間関係、その日の心身の状態など、さまざまな要因が関係します。
そこでノートでは、「原因はこれだ」と決めつけるのではなく、私は今、何に反応しているのだろうと丁寧に観察していきます。
ノートの目的は過去を分析し尽くすことではありません。
「私はこんなときに不安になるんだな」「本当は安心したかったんだな」と、自分の気持ちを言葉にできるだけでも、自分を理解するための材料になります。
書く前に決めたい3つのルール
インナーチャイルドノートを始める前に、書き方よりも先に、自分を守るためのルールを決めておきましょう。
特に大切なのは、「正しく書こうとしない」「無理に思い出さない」「途中でやめてよい」の3つです。
正解を書こうとしない
ノートに書く内容に正解はありません。
「こんなことで怒るのはおかしい」「もっと前向きに考えるべき」と評価する必要もありません。
たとえば、
「連絡が返ってこなくて寂しい」
と感じたなら、それが今のあなたの感情です。
その感情が合理的かどうかを判定するよりも、
「私は寂しかったんだな」
といったん確認することが、自分の内面を整理する第一歩になります。
無理に昔を思い出さない
インナーチャイルドという言葉から、「子どもの頃の記憶をできるだけ詳しく掘り起こさなければならない」と考える必要はありません。
人の記憶は、時間の経過やその後の経験などの影響も受けます。断片的な記憶しかないことも珍しくありません。
そのため、
「小学3年生のときに絶対こう言われた」
と事実を確定させるより、
「似たような寂しさを昔も感じた気がする」
程度に留めても十分です。
思い出せないことを無理に思い出そうとする必要もありません。
いつでも途中でやめてよい
ノートは、自分のために使うものです。
書き始めたから最後まで完成させなければならない、というルールはありません。
動悸がする、涙が止まらない、強い恐怖が続く、現実の生活に戻りにくいと感じるなど、苦しさが強まる場合は中断しましょう。
基本の書き方7項目
何を書けばよいかわからない場合は、「出来事」「感情」「体の反応」「考え」「重なった感覚」「望み」「今できること」の7項目に分けると整理しやすくなります。
すべてを毎回書く必要はありません。書ける項目だけでも十分です。
今起きた出来事を書く
最初に、きっかけとなった出来事を書きます。
ここでは感想を入れすぎず、できるだけ事実と解釈を分けることがポイントです。
たとえば、
「友人から嫌われた」
ではなく、
「昨日送ったメッセージに、今日の夜まで返信がなかった」
と書きます。
「嫌われた」は、その出来事を見た自分の解釈だからです。
事実と解釈を分けると、「実際に起きたこと」と「自分の頭に浮かんだ考え」を別々に見やすくなります。
感じたことを書く
次に、そのとき感じた感情を書きます。
きれいな言葉にする必要はありません。
たとえば、
- 寂しい
- 悲しい
- 怖い
- 腹が立つ
- 悔しい
- 恥ずかしい
- 不安
- がっかりした
- 置いていかれた感じ
などです。
一つに決められない場合は、複数書いてかまいません。
「腹が立ったけれど、その下には寂しさもあった」のように、少し時間を置くと別の感情が見えてくることもあります。
体に起きた反応を書く
感情を言葉にしにくいときは、体の感覚から書いてみる方法もあります。
たとえば、
- 胸がぎゅっとした
- お腹が重く感じた
- 肩に力が入った
- 顔が熱くなった
- 呼吸が浅くなった気がした
- 何もしたくなくなった
といった書き方です。
体の反応から、「私は思っていた以上に緊張していたのかもしれない」と気づく場合もあります。
ただし、身体症状にはさまざまな原因があります。ノートだけで心理的な原因だと決めつけないことも大切です。
頭に浮かんだ考えを書く
次に、その瞬間に頭に浮かんだ言葉を書いてみます。
たとえば、
「嫌われたのかもしれない」
「また私だけ置いていかれる」
「失敗したら見放される」
「迷惑をかけてはいけない」
「ちゃんとしていないと価値がない」
などです。
ここで重要なのは、浮かんだ考えを事実だと決めないことです。
「私は価値がない」と書くのではなく、
「『私は価値がない』という考えが浮かんだ」
と書くだけでも、自分と考えの間に少し距離を取ることができます。
昔と重なる感覚があるか見る
ここで初めて、過去とのつながりを考えてみます。
「子どもの頃にも似た気持ちになったことがあるだろうか」
と問いかけます。
何も浮かばなければ、「思い当たらない」で終わってかまいません。
浮かぶ場合も、
「両親が忙しいときに話を聞いてもらえず、寂しかった感覚に少し似ている気がする」
のように、記憶の断定ではなく、自分が感じている関連性として書くとよいでしょう。
インナーチャイルドノートだからといって、毎回幼少期へ結びつける必要はありません。
現在の問題は現在の出来事だけで説明できることもあります。
「昔の原因を見つけなければ」と考えるより、「今の私は何に傷ついたのだろう」と問いかけてみてください。過去を解明することより、現在の自分の気持ちを理解することを優先すると、ノートを使いやすくなります。
本当はどうしてほしかったかを書く
次に、「本当はどうしてほしかった?」と自分に尋ねてみます。
ここはインナーチャイルドノートで特に大切にしたい部分です。
たとえば、
- 話を最後まで聞いてほしかった
- 怒らずに説明してほしかった
- 大丈夫だと言ってほしかった
- 頑張ったことを認めてほしかった
- 一緒にいてほしかった
- 比べないでほしかった
- 自分で選ばせてほしかった
- 失敗しても受け入れてほしかった
などが考えられます。
「こんなことを望むのはわがまま」と判断する必要はありません。
望みを書いたからといって、誰かにそのとおり行動してもらわなければならないわけでもありません。
まずは、「私はそうしてほしかったんだ」と自分自身が理解することが目的です。
今の自分にできることを書く
最後に、「では、今の自分はどうしたい?」と考えます。
過去そのものを変えることはできませんが、現在の自分の行動は選べる場合があります。
たとえば、
- 今日は予定を減らして休む
- 信頼できる人に話を聞いてもらう
- すぐに返信を催促せず明日まで待つ
- 嫌だったことを落ち着いて伝える
- 無理な頼みは断る
- 自分を責める言葉をいったん止める
- 好きな飲み物を飲んで気持ちを切り替える
など、小さなことで十分です。
「人生を変える決断」を毎回書く必要はありません。
ノートを書いたあとに、自分が少し落ち着いて日常へ戻れる行動を一つ選ぶくらいがちょうどよいでしょう。
そのまま使える記入例

書き方の流れがわかりにくい場合は、次のような形で一つずつ埋めてみましょう。
ここでは「友人からの返信が来ず、不安になった」という例を使います。
| 項目 | 自分への質問 | 記入例 |
|---|---|---|
| 出来事 | 何があった? | 昨日の昼に送ったメッセージへ、翌日の夜になっても返信がない |
| 感情 | 何を感じた? | 不安、寂しい、少し腹が立つ |
| 体の反応 | 体はどうなった? | 何度もスマートフォンを確認して落ち着かなかった |
| 考え | 何が頭に浮かんだ? | 「嫌われたのでは」「何か悪いことを言ったかも」と考えた |
| 過去との重なり | 似た感覚はある? | 仲間に入れてもらえなかったときの寂しさに少し似ている気がする |
| 望み | 本当はどうしてほしい? | 大切にされていると安心したい |
| 今できること | 今の私はどうしたい? | 今日は返信を確認する回数を減らし、明日まで待ってみる |
この例では、最初に浮かんだ「嫌われた」という結論を、そのまま事実として扱っていません。
「返信がない」という出来事に対して、「嫌われたのでは」という考えが浮かび、「寂しい」「不安」という感情が出てきたことを分けています。
さらに、その奥に「大切にされていると安心したい」という望みがあることも確認しています。
このように分けて書くと、感情を否定せずに受け止めながら、現実の状況も比較的落ち着いて考えやすくなります。
書けないときの質問集
白いページを前にすると何も浮かばないこともあります。その場合は、文章を書こうとせず、質問に短く答える形式がおすすめです。
気になる質問を一つ選ぶだけでもかまいません。
今の感情を知る質問
感情がわからないときは、次のように問いかけてみます。
- 今、一番気になっていることは何?
- その出来事を思い出すと、どんな気分になる?
- 怒り、悲しみ、不安、寂しさの中では何が近い?
- 誰にも見せなくてよいなら、本当は何と言いたい?
- 「大丈夫」と言わなくてもよいなら、今どんな状態?
感情の名前が出てこなければ、
「モヤモヤする」
「重たい」
「なんとなく嫌」
でも十分です。
言葉を正確に選ぶことより、「今の自分には何か引っかかっている」と気づくことが大切です。
望みを見つける質問
気持ちはわかっても、何を望んでいるかわからない場合があります。
そんなときは、
- 本当はどうしてほしかった?
- 本当は何と言ってほしかった?
- 何があれば少し安心できた?
- 自由に選べるならどうしたかった?
- 誰にも怒られないなら何を断りたい?
- 誰にも評価されないなら何を選びたい?
と問いかけてみてください。
「誰かにしてほしいこと」だけでなく、「自分が自分に許したいこと」が見つかる場合もあります。
たとえば、
「休みたかった」
「断りたかった」
「泣きたかった」
「助けてと言いたかった」
という答えが出るかもしれません。
自分への言葉を見つける質問
最後に、今の自分へどんな言葉をかけたいか考えます。
- 親しい友人が同じことで悩んでいたら何と言う?
- 今の自分が安心できる言葉は何?
- 「もっと頑張れ」以外にどんな言葉をかけられる?
- 今日できたことは何?
- 今日だけは自分に何を許してあげたい?
「大丈夫」「よく頑張った」と書いてもしっくりこないなら、無理に前向きな言葉を選ぶ必要はありません。
「今日はしんどかったね」
「まだ整理できなくてもいい」
「今は答えを出さなくていい」
という言葉のほうが、自分に合うこともあります。

手紙形式で書く方法
箇条書きでは書きにくい人には、自分への短い手紙という形もあります。
ただし、「幼い自分を必ず思い浮かべる」必要はありません。現在の自分に宛ててもかまいません。
たとえば、次の順番で書きます。
- 今の気持ちを認める
「今日は断られて、とても寂しかったんだね」と、まず感情を評価せずに書きます。 - 何が嫌だったかを書く
「自分だけ必要とされていないように感じたことが、一番つらかった」と具体化します。 - 本当の望みを書く
「本当は、あなたも大切だと言ってほしかったんだね」と望みを確認します。 - 今できることを書く
「今日は答えを出さずに休もう。明日になってからどうするか考えよう」と現在へ戻します。
長い手紙にする必要はありません。数行で終えても十分です。
また、昔の自分を思い浮かべることでつらさが強くなる場合は、手紙形式そのものをやめてもかまいません。
自分への言葉が思いつかないときは、「もし大切な友人が同じことで悩んでいたら、私は何と言うだろう」と考えてみてください。自分自身に対してだけ厳しい言葉を使っていたことに気づくきっかけになる場合があります。

過去を書くときの注意点
インナーチャイルドについて考えていると、幼少期の出来事を書きたくなることもあるでしょう。その場合も、記憶を検証することではなく、現在感じていることを整理する目的で使うことが大切です。
特に、昔の出来事について「事実」「記憶」「現在の解釈」を混同しないように意識してみましょう。
記憶を事実として確定しない
たとえば、
「母は私のことが嫌いだった」
という文章には、相手の気持ちについての推測が含まれています。
ノートでは、
「子どもの頃、話しかけても聞いてもらえないと感じた場面を覚えている。そのとき私は『嫌われている』と思っていた気がする」
のように分けることができます。
こうすると、相手の本心を断定せず、自分の経験した感情を大切にできます。
「相手が本当はどう思っていたのか」を証明できなくても、「私は寂しかった」という自分の感情を理解することはできます。
空白を埋めようとしない
昔のことをほとんど覚えていない人もいます。
それ自体を異常だと考えたり、「何か重大な出来事があったに違いない」と結論づけたりする必要はありません。
思い出せないところは、
「覚えていない」
「はっきりしない」
と書いて終えて大丈夫です。
ノートは推理を完成させるためのものではありません。
誰かを悪者に決めなくてよい
インナーチャイルドに向き合うことは、必ずしも親や家族を責めることではありません。
親にも事情があったかもしれませんし、意図的に傷つけたとは限らない場合もあります。
一方で、「悪気はなかったのだから傷ついてはいけない」と自分の感情を否定する必要もありません。
「相手に事情があったかもしれないこと」と「自分が寂しかったこと」は両立します。
どちらか一方だけを正しいことにしなくてもよいのです。
書くほどつらくなるとき

インナーチャイルドノートは、苦しさを我慢しながら続けるものではありません。
「つらい内容ほど深く書けば癒される」と考えないことが大切です。
たとえば、
- 書いたあと何時間も強い不安が続く
- 過去の場面が繰り返し浮かんで止まらない
- 眠れなくなる
- 日常の仕事や家事が手につかなくなる
- 強い恐怖や混乱を感じる
- 自分を傷つけたい気持ちが出てくる
といった状態がある場合は、いったんノートから離れてください。
書く内容も過去ではなく、
「今、部屋の中で見えるもの」
「今日食べたもの」
「明日の予定」
「今できる小さな行動」
など、現在の生活へ意識を戻す内容に変える方法があります。
気持ちのつらさが強い状態が続く場合は、一人でノートを書き続けるより、医療機関、地域の相談機関、カウンセリングなど専門的な支援につなげることも大切です。
無理なく続けるコツ
ノートは毎日書かなければ意味がないものではありません。自分にとって負担にならない頻度で使うほうが続けやすくなります。
おすすめなのは、「感情が動いたときだけ使える場所」にしておくことです。
1回5分でもよい
最初から何ページも書こうとすると負担になります。
「今日は5分だけ」
「3行だけ」
と決めてもかまいません。
たとえば、
- 今日あったこと
- 感じたこと
- 本当はどうしたかったか
の3項目だけでも、一回分の記録になります。
続けることより、必要なときに使えることを優先しましょう。
毎日書かなくてもよい
日記のように毎日書く方法もありますが、義務にする必要はありません。
週に1回でも、気持ちが大きく動いたときだけでも十分です。
「3日書けなかったから失敗」と考えてしまうと、ノートそのものが自分を責める材料になってしまいます。
空白のページがあっても問題ありません。
同じ悩みを繰り返し書いてよい
「また同じことを書いている」と落ち込む必要もありません。
同じテーマが何度も出てくるなら、
「私はこの場面で繰り返し不安になるんだな」
という気づきになります。
少し時間がたったら、
「前回と違うところはある?」
と見比べてみる方法もあります。
感情そのものは同じでも、以前より早く落ち着けた、断れるようになった、自分を責める時間が短くなった、といった変化が見つかることもあります。
読み返さなくてもよい
ノートは必ず読み返さなければならないわけではありません。
書くことで整理できたなら、そのまま閉じてもかまいません。
読み返す場合は、気持ちが比較的落ち着いているときがおすすめです。
「こんなことで悩んでいた」と過去の自分を批判するのではなく、
「この頃はこれがつらかったんだな」
と現在の自分から眺めるくらいの距離を持てるとよいでしょう。
ノートで確認したい変化
インナーチャイルドノートを「癒し方」として紹介する情報もありますが、何日書けば癒される、特定の文章を書けば問題が解消するといった一律の基準はありません。
そのため、「インナーチャイルドが完全に癒されたか」を判定するより、日常の小さな変化を見るほうが現実的です。
たとえば、
- 感情に早く気づけるようになった
- 「嫌われた」とすぐ決めつける前に考え直せるようになった
- 自分が何を嫌だと感じるかわかってきた
- 頼まれごとを断れる場面が増えた
- 人に助けを求められるようになった
- 悲しいときに自分を責めることが減った
- 本当はどうしたいかを考えられるようになった
といった変化です。
大きな変化がなくても、
「今日は不安だったと気づけた」
だけで構いません。
自分の気持ちに気づくことと、その感情のまま行動することは別です。
「怒っている」と気づいたうえで、すぐ相手を責めるのではなく少し時間を置く。「寂しい」と気づいたうえで、自分に必要な行動を考える。
こうした選択肢が増えることも、自己理解を深める一つの意味だと考えられます。
ノートの成果を「嫌な感情がなくなったか」で判断しなくても大丈夫です。「自分の気持ちに気づけたか」「自分を責める以外の選択肢を持てたか」という視点で振り返ってみてください。
自分だけで整理しにくいとき
ノートを書いても同じところをぐるぐる考えてしまうことはあります。それは、あなたの書き方が間違っているという意味ではありません。
自分一人では、どうしても同じ考え方から状況を見てしまいやすいものです。
そんなときは、信頼できる友人や家族に話したり、必要に応じて専門家へ相談したりする方法があります。
カラットセラピーでも、カラーやタロットカードを答えを決めるためのものとしてではなく、自分の気持ちや本音を言葉にするための手がかりとして使っています。
「なぜこうなったのか」という原因探しだけでなく、「私は今どう感じているのか」「これからどうしたいのか」を整理したい場合は、対話を通して考えていく方法もあります。
大切なのは、一人で最後まで解決しなければならないと思わないことです。
カラットセラピーの個人セッションでは、保志吏衣子との対話を通して、仕事や人間関係、生き方、将来の選択などの迷いを整理し、自分の本音と具体的な次の一歩を考えていきます。
インナーチャイルドノートのよくある質問
- インナーチャイルドノートは毎日書くべきですか?
-
毎日書く必要はありません。
毎日書くほうが気持ちを整理しやすい人もいれば、義務になることで負担を感じる人もいます。週1回、気になる出来事があったときだけ、気持ちを整理したいときだけでも構いません。
「続けること」を目標にするより、「必要なときに自分の気持ちを確認できる場所にする」と考えると取り組みやすくなります。
- 子どもの頃を覚えていなくても書けますか?
-
書けます。
インナーチャイルドノートは、過去の記憶を掘り起こすことだけが目的ではありません。
まずは、
「今日何があったか」
「私はどう感じたか」
「何を考えたか」
「本当はどうしてほしかったか」
という現在のことから書いてみてください。
過去の記憶が浮かばなければ、「思い出せない」と書くだけで十分です。
- 親への怒りを書いてもいいですか?
-
誰にも見せない自分のノートであれば、「腹が立った」「悲しかった」といった感情をそのまま書いて構いません。
ただし、感情を書くことと、相手の意図や性格を事実として断定することは分けて考えましょう。
「母は私を大切にしていなかった」と決めるより、
「私は大切にされていないように感じて悲しかった」
と書くほうが、自分自身の経験を整理しやすくなります。
- 書いたあとに泣いてしまうのは問題ですか?
-
涙が出ること自体だけで、良い・悪いと判断することはできません。
書くことで感情が動き、涙が出ることもあります。
その後に落ち着いて日常へ戻れるのであれば、自分の状態を見ながら続けてもよいでしょう。
一方、書くたびに強い苦しさが長時間続く、眠れない、過去の場面から気持ちを切り替えられないなどの状態がある場合は、無理に続けないでください。必要に応じて専門家へ相談することも検討しましょう。
- 何を書いても気持ちが変わらないときはどうすればいいですか?
-
ノートを書けば必ず気分が軽くなるわけではありません。
感情を変えることだけを目的にせず、「今の自分が何を感じているかわかった」というところで終えても構いません。
同じ悩みについて何度も考え続けて苦しくなる場合は、ノートから少し離れて、休む、人と話す、体を動かす、専門家に相談するなど別の方法を組み合わせることも大切です。
まとめ
インナーチャイルドノートは、過去の記憶の正しさを証明したり、幼少期の原因を無理に探し出したりするためのものではありません。
まずは現在の出来事について、
「何があった?」
「何を感じた?」
「どんな考えが浮かんだ?」
「本当はどうしてほしかった?」
「今の私はどうしたい?」
と順番に書いてみてください。
過去と似た感覚が浮かんだときだけ、「以前にも似た気持ちがあっただろうか」と考える程度でも十分です。
そして、最も大切なのは、ノートのために自分を苦しめないことです。
書けない日は書かなくてもよく、思い出せないことは思い出さなくてよく、途中でつらくなれば閉じてもかまいません。
「正しい答え」を完成させるのではなく、今の自分が何を感じ、何を望んでいるのかを少しずつ理解する。そのための一つの道具として、あなたに合う範囲でノートを活用してみてください。


