アサーションのDESC法とは?4つの手順と場面別の使い方

本記事には広告が含まれる場合があります。
アサーションのDESC法とは?4つの手順と場面別の使い方

「言いたいことはあるけれど、角が立ちそうで言えない」「我慢しているうちに、最後は感情的になってしまう」。そんな場面で、自分の考えを整理する助けになるのが、アサーションで使われるDESC法です。

DESC法は、相手を説得して思いどおりに動かすためのテクニックではありません。起きている事実、自分の気持ちや考え、具体的な提案、その後の選択肢を整理し、自分も相手も尊重しながら伝えるための枠組みです。

型を知っておくと、職場で依頼や断りを伝えるとき、家族や友人とのすれ違いを話し合うときなどに、「何から話せばよいのか」が見えやすくなります。

この記事では、アサーションのDESC法を4つの手順に分け、具体的な例文とともに使い方を解説します。

記事の監修者

株式会社ココロザC代表取締役。カラーセラピスト・心理カウンセラーとして活動。
日本初の「カラットセラピー」を創生。相談実績は延べ20,000人以上。
カラットセラピスト育成実績は800名以上。

監修者プロフィールを見る →

この記事を読むと分かること
  • DESC法のD・E・S・Cがそれぞれ何を意味するのか
  • 事実と感情を分けて伝えるための具体的な考え方
  • 職場や人間関係で使えるDESC法の例文
  • DESC法がうまくいかないときに見直したいポイント
目次

アサーションのDESC法とは

アサーションのDESC法とは

DESC法は、伝えにくいことを整理して表現するときに役立つ、アサーションの代表的な方法の一つです。

アサーションとは、自分の考えや気持ちをただ強く主張することではありません。自分の思いを大切にしながら、相手にも考えや事情があることを尊重して伝える姿勢を指します。

DESC法では、伝えたい内容を大きく次の4つに分けて考えます。

スクロールできます
要素意味整理する内容
D:Describe描写する客観的な事実・状況
E:Express表現する自分の気持ち・考え
S:Specify提案する具体的にしてほしいこと・解決案
C:Choose選択する相手の反応に応じた次の選択肢

たとえば、「いつも急に仕事を押しつけないでください」と伝えたくなった場面を考えてみましょう。

そのまま言うと、こちらの不満は伝わるかもしれません。しかし、「いつも」「押しつける」といった表現には評価が含まれているため、相手は「そんなつもりはない」「いつもではない」と反論したくなることもあります。

DESC法で整理すると、次のように変えられます。

「今日の15時に、今日中の対応が必要な資料作成を依頼されました。すでに別の締め切りがあるので、このままだと両方を予定どおり終えるのが難しく、困っています。今後、当日中に必要な依頼は、できれば午前中までに相談してもらえますか。難しい場合は、その時点でどの仕事を優先するか一緒に確認させてください」

この伝え方であれば、「何が起きたのか」「自分はどう感じているのか」「何を希望しているのか」「希望どおりにならない場合にどうしたいのか」が分かれています。

大切なのは、きれいな文章を作ることではありません。自分の中で事実と解釈を分け、要求だけではなく話し合える余地を残すことがDESC法のポイントです。

DESCの英単語は、教材や考え方によってEやCなどの説明に表記の違いがあります。本記事では、日本のアサーション教育でよく用いられる「D=描写、E=表現、S=提案、C=選択」という整理で解説します。

DESC法の4つの手順

DESC法を使うときは、まずD・E・S・Cの役割をそれぞれ理解しておくことが大切です。

Dは事実を描写する

DのDescribeでは、問題になっている状況や相手の行動を、できるだけ客観的に整理します。

ここで意識したいのは、見聞きした事実と、自分の評価を分けることです。

たとえば、

「あなたは無責任です」

という言葉は、相手への評価です。

一方、

「今週お願いしていた資料が、予定していた金曜日までに届いていません」

であれば、確認できる状況を示しています。

ほかにも、次のように言い換えられます。

スクロールできます
評価を含みやすい表現事実を中心にした表現
いつも遅い今月の3回の打ち合わせのうち2回、開始後に到着していました
全然話を聞いてくれない私が話している途中で、別の話題に移ることが何度かありました
仕事が雑だ提出された資料に未記入の欄が3か所ありました
約束を大切にしてくれない昨日の予定変更について、待ち合わせ時間を過ぎてから連絡がありました

「いつも」「絶対」「全然」といった言葉を使いたくなったときは、一度立ち止まって、「具体的には何があったのだろう」と考えてみると整理しやすくなります。

また、「わざと困らせている」「私のことを軽く見ている」など、相手の内心を推測した言葉もDには向きません。

相手が何を考えていたのかは、本人に確認しなければ分からないからです。

Eは気持ちや考えを表現する

EのExpressでは、Dで整理した状況について、自分がどう感じているのか、何に困っているのかを伝えます。

ここでは主観が入ってかまいません。ただし、「あなたが悪い」と評価するのではなく、できるだけ自分を主語にすることがポイントです。

たとえば、

「あなたのせいで迷惑です」

ではなく、

「予定を組み直す必要があるので、私は困っています」

と表現します。

ほかにも、

  • 私は少し不安に感じています
  • 私はどう対応すればよいか迷っています
  • このままだと締め切りに間に合うか心配です
  • 私としては、事前に相談してもらえると助かります

といった伝え方があります。

もちろん、「私は」を付ければ何を言ってもアサーティブになるわけではありません。

「私は、あなたは無責任だと思います」と言えば、文法上の主語は自分でも、内容は相手への評価になっています。

Eで意識したいのは、「相手がどんな人か」を説明するのではなく、その状況を自分がどう受け止めているかを言葉にすることです。

Sは具体的に提案する

SのSpecifyでは、「では、どうしてほしいのか」を具体的に伝えます。

ここが曖昧だと、相手は不満を聞いても、何を変えればよいのか分かりません。

たとえば、

「もう少しちゃんとしてほしい」

だけでは、人によって「ちゃんと」の意味が違います。

代わりに、

「次回から、遅れそうだと分かった時点でメッセージをもらえますか」

と伝えれば、希望する行動が明確になります。

職場であれば、

「急ぎの依頼をいただく場合は、現在の仕事との優先順位も一緒に確認させてください」

という提案もできます。

Sは「命令」の段階ではありません。

「こうしてください」と一方的に決めるよりも、

  • ~してもらえますか
  • ~という方法はどうでしょうか
  • 私としては~を希望しています
  • ~できないか相談したいです

など、相手が返答できる形にすると話し合いやすくなります。

また、提案は現実的であることも大切です。

「これから絶対に間違えないでください」と求めても、実現できるとは限りません。

「提出前にチェックリストを使って確認してもらえますか」のように、具体的な行動まで落とし込むほうが、話し合いにつながります。

Cは次の選択肢を考える

CのChooseでは、Sで伝えた提案に対して、相手が「分かりました」と答えた場合だけでなく、「それは難しい」と答えた場合も想定します。

ここはDESC法を、単なる「お願いの型」にしないために重要な部分です。

たとえば、

「明日までに対応してほしいと言われましたが、今の業務量では難しいです。金曜日までに変更できますか」

と提案したとします。

相手が「金曜日で大丈夫」と答えたなら、

「ありがとうございます。では金曜日までに進めます」

と選択できます。

一方、「どうしても明日必要です」と言われたら、

「分かりました。では、今進めているAとBのどちらを後ろにずらすか確認させてください」

という次の選択肢を提示できます。

つまりCでは、「YESと言ってもらう方法」を考えるのではなく、YESでもNOでも、次にどう話し合うかを準備するのです。

相手が断る可能性を最初から認めておくことは、相手を尊重することにもつながります。

DESC法は順番より対話が大切

DESC法を覚えると、「D、E、S、Cを必ずこの順番ですべて言わなければ」と考えてしまうことがあります。

しかし、実際の会話は台本どおりには進みません。

たとえば、

「明日の会議資料ですが、まだ3ページ分のデータが届いていません。少し焦っています。今日17時までにもらうことはできますか」

とD・E・Sまで伝えたところで、相手が、

「すみません。データ元に確認していますが、今日中は難しそうです」

と答えるかもしれません。

この場合は、準備していた言葉を無理に続けるより、

「そうだったんですね。では、データが必要なページだけ明日の朝に差し替える方法はどうでしょうか」

と対話を進めるほうが自然です。

DESC法は会話の台本ではなく、自分の伝えたいことを整理するための地図のように考えると使いやすくなります。

ワンポイントアドバイス

大切な話をするときは、実際に口にする前にD・E・S・Cを一度メモしてみる方法があります。全文を暗記する必要はありません。「事実は何か」「私は何に困っているか」「何を提案したいか」「断られたらどうするか」の4点だけ整理しておくと、感情が強くなった場面でも話の軸を戻しやすくなります。

職場でのDESC法の使い方

職場でのDESC法の使い方

職場では、依頼、断り、注意、期限調整など、相手との関係を保ちながら言いにくいことを伝える場面があります。

ここでは代表的な例を見てみましょう。

急な仕事を断りたい場合

上司から、新しい仕事を今日中に頼まれた場面です。

D:描写

「今日は、17時までに提出するA社の資料と、明日の会議資料を進めています」

E:表現

「この状態で新しい作業も今日中となると、すべてを十分に確認して終えるのは難しいと感じています」

S:提案

「新しい作業は明日の午前中までにしていただくことはできますか」

C:選択

「今日中に必要であれば、A社の資料と会議資料のどちらを後ろにずらすか相談させてください」

ここでのポイントは、「無理です」で終わらず、現在の状況と代案を示していることです。

ただし、DESC法を使ったからといって、必ず希望が通るとは限りません。相手にも期限や事情があります。

だからこそ、お互いの条件を確認し、現実的な選択肢を探すことが大切です。

同僚に期限を守ってほしい場合

何度か必要なデータの共有が遅れ、こちらの作業にも影響している場合を考えます。

D:描写

「今月お願いした3件のデータのうち、2件は予定日の翌日に届きました」

E:表現

「データが届いてから作業を始めるので、提出までの時間が短くなり、少し困っています」

S:提案

「次回から、予定日に間に合わないと分かった時点で連絡してもらえますか」

C:選択

「事前に分かれば、こちらでも作業順を変更できます。予定日の判断が難しい場合は、最初から少し余裕のある期限を一緒に決めたいです」

「あなたは期限を守らない人だ」と相手の性格に話を広げず、具体的な行動について話していることがポイントです。

部下や後輩に改善を伝える場合

DESC法は、自分が困っていることを伝えるだけでなく、フィードバックにも応用できます。

たとえば、報告が遅いために対応が難しくなっている場合です。

D:描写

「昨日のトラブルについて、私が知ったのは取引先から連絡が来たあとでした」

E:表現

「早い段階で状況が分かれば一緒に対応を考えられるので、今回は少し残念でした」

S:提案

「今後、取引先への影響がありそうな問題が起きたときは、解決してからではなく、分かった段階で共有してください」

C:選択

「判断に迷った場合も、『まだ分からないことがある』という状態で大丈夫なので、一度相談してください」

注意するときほど、「なぜこんなことをしたのか」と責めるより、「どの行動を今後変えてほしいのか」を具体化することが役立ちます。

人間関係でのDESC法の使い方

家族、友人、パートナーなど身近な相手ほど、「言わなくても分かってほしい」という気持ちが生まれることがあります。

DESC法は、そうした場面でも自分の希望を言葉にする手がかりになります。

友人の遅刻について伝える

待ち合わせに遅れた友人に対して、

「また遅刻?本当に時間にルーズだよね」

と言えば、怒っていることは伝わります。しかし、相手の性格を評価する言葉になっているため、本来話したかった「次回どうしてほしいか」から離れることがあります。

DESC法で整理すると、たとえば次のようになります。

D:描写

「今日は待ち合わせの時間から30分たってから連絡が来たよ」

E:表現

「何かあったのかなと心配したし、このあとの予定もあるから少し困ったよ」

S:提案

「遅れそうだと分かった時点で連絡してもらえる?」

C:選択

「先に分かれば、待ち合わせ時間を変えたり、先に別の用事を済ませたりできるから助かるよ」

ここでも「遅刻する人」という人物評価ではなく、今回の行動と自分の希望を中心にしています。

家事の負担について話す

家族やパートナーとの家事分担でも、「私ばかりやっている」という不満がたまりやすいことがあります。

まずは、感情を否定する必要はありません。

ただ、相手と話し合う段階では、何が負担なのかを具体化すると伝わりやすくなります。

D:描写

「今週は、夕食後の食器洗いを月曜日から金曜日まで私が担当している状態だね」

E:表現

「仕事が遅くなった日も続けるのは、少し負担に感じているよ」

S:提案

「平日は一日交代にできないかな」

C:選択

「曜日で分けたほうがやりやすければ、担当する曜日を決めてもいいと思っているよ」

「普通はこれくらいやるでしょう」と正しさを争うより、「私は何を負担に感じ、どう変えたいのか」を示すほうが、具体的な話し合いにつながります。

DESC法で断るときのコツ

「NOと言うこと」は、DESC法を使いたい代表的な場面の一つです。

相手との関係を大切にしているほど、断ることに罪悪感を覚える人もいます。しかし、アサーションでは、自分の事情や限界を伝えることも自己表現の一つとして考えます。

たとえば、休日の予定を頼まれた場合です。

「ごめん、無理」

だけでも断る意思は伝わりますが、関係によっては少し説明や代案を添えることもできます。

「その日はすでに予定が入っているので参加できません。別の日なら調整できます」

これだけでも十分な場合があります。

すべての断りにD・E・S・Cを長く入れる必要はありません。

相手が何度も頼んでくる場合には、

「その日は予定があるので参加できません。今回は欠席します」

と短く繰り返すほうが適切なこともあります。

断る理由を細かく説明すればするほど、相手が一つずつ解決策を出してきて、かえって断りにくくなるケースもあります。

DESC法は「丁寧に説明し続けなければならない方法」ではありません。

自分の意思を分かりやすく伝えながら、必要な範囲で相手との調整を考える方法として使うことが大切です。

DESC法がうまくいかない原因

DESC法を使っているつもりでも、会話がうまく進まないことがあります。

その場合は、型そのものより内容を見直してみましょう。

Dに評価が混ざっている

よくあるのが、事実を伝えているつもりで評価まで入っているケースです。

「昨日も勝手に予定を変えましたよね」

という言葉では、「予定を変えた」は行動ですが、「勝手に」は評価です。

「昨日、予定変更について決定したあとに連絡を受けました」

とすれば、何があったのかが具体的になります。

相手への評価をすべて禁止する必要はありませんが、問題を整理するときは、まず確認できる事実を分けることが役立ちます。

Eが相手への批判になっている

「私はあなたが非常識だと思います」

は、自分を主語にしていても、実質的には相手への評価です。

Eでは、

「急な変更が続くと予定を立てにくく、私は困っています」

のように、自分への影響や感情を伝える方法があります。

Sが曖昧すぎる

「もっと協力してください」 「ちゃんとしてください」 「少し考えてください」

といった言葉は、人によって解釈が変わります。

何をしてもらえれば状況が改善するのか、行動として考えてみましょう。

たとえば、

「毎週月曜日の午前中までに、今週の予定を共有してもらえますか」

であれば具体的です。

提案が実質的な命令になっている

言葉遣いだけ丁寧でも、相手が選べる余地がまったくない場合があります。

「今後は必ずこうしてください。できますよね?」

という伝え方では、返答を求めているように見えても、実質的には同意だけを求めています。

もちろん、職場のルールや安全上の決まりなど、交渉できないこともあります。その場合は、「お願い」と見せかけるのではなく、決まっている条件と調整できる部分を分けて伝えるほうが分かりやすいでしょう。

相手の返答を聞いていない

DESC法で自分の台詞を準備すると、それを最後まで言うことに集中しすぎる場合があります。

しかし、アサーションは一方的に話す技術ではありません。

相手が、

「そういうつもりではなかった」 「その方法だと難しい」 「こちらにも事情がある」

と返してきたら、その内容を確認することも大切です。

「そうだったんですね。どの部分が難しそうですか」

と尋ねれば、そこから新しい選択肢を考えられます。

DESC法を練習する方法

DESC法を練習する方法

DESC法は、知識として覚えるだけより、実際の場面を使って練習すると理解しやすくなります。

次の順番で整理してみてください。

  1. 最近「言いにくかった場面」を一つ選ぶ
    いきなり最も深刻な問題を選ぶ必要はありません。「会議時間を変更してほしい」「友人に連絡をお願いしたい」など、比較的小さな場面から始めます。
  2. 確認できる事実だけを書く
    「失礼だった」ではなく、「私が説明している途中で話題が変わった」のように、観察できる状況を書きます。
  3. 自分の気持ちや困りごとを書く
    「私は悲しかった」「作業時間が短くなって困った」など、自分に起きていることを整理します。
  4. 具体的な提案を一つ考える
    「もっと気をつけて」ではなく、「変更が分かった時点で連絡してほしい」のように行動にします。
  5. YESとNOの両方を考える
    相手が受け入れた場合と受け入れなかった場合について、それぞれ次にどうするかを考えます。
  6. 声に出して不自然な部分を直す
    書き言葉として整っていても、実際に口にすると堅すぎることがあります。自分が普段使う言葉に直します。

たとえば、完成したメモが次のようになっても十分です。

  • D:昨日、予定変更の連絡が開始10分前だった
  • E:急だと準備を変えるのが大変だった
  • S:変更が決まった時点で知らせてほしい
  • C:難しければ、何時までなら連絡できそうか相談する

実際の会話では、このメモを一字一句読む必要はありません。

「昨日の予定変更、開始10分前に知ったから準備を変えるのが結構大変だったんだ。次から、変更が決まったらその時点で教えてもらえる?難しければ、連絡できるタイミングを決めよう」

くらいの自然な言葉でかまいません。

DESC法を使わないほうがよい場面

DESC法は便利な整理方法ですが、どんな人間関係の問題も解決できる万能な方法ではありません。

特に、相手との力関係や安全面に問題がある場合は、「伝え方を工夫すれば解決できる」と考えないことが重要です。

たとえば、職場で継続的なハラスメントが疑われる場合、相手が威圧や脅しを繰り返している場合、暴力など身の危険がある場合には、本人と直接話し合うことが適切とは限りません。

上司、人事・相談窓口、労働関係の相談機関など、状況に応じて第三者へ相談する方法もあります。

家庭や交際関係でも、相手への恐怖が強く、安全が脅かされる状況で無理にDESC法を実践する必要はありません。

DESC法は、自分が適切に伝えれば必ず相手も適切に応じてくれるという方法ではありません。相手が話し合いを拒否することもあります。威圧、脅迫、暴力などがある場合は、コミュニケーション技法だけで解決しようとせず、自分の安全を優先してください。

アサーションで大切にしたいこと

DESC法を覚える目的は、「正しい言い方」を身につけることだけではありません。

その前に、自分が何を感じ、何を望んでいるのかを確認することが大切です。

たとえば、

「断ったら嫌われるかもしれない」 「こんなことで困る自分がおかしいのでは」 「相手が先輩だから我慢するしかない」

と考えていると、本当は何を伝えたいのかが見えにくくなることがあります。

そこで、

「私は本当はどうしたいのだろう」 「何なら受け入れられて、何は難しいのだろう」 「相手にお願いしたいことは何だろう」

と自分に問いかけてみます。

その答えを整理したあとでDESC法を使うと、単なる話し方のテクニックではなく、自分の考えを相手に伝えるための手段として使いやすくなります。

同時に、相手にも同じように意見を表現する余地があります。

こちらが丁寧に伝えても、相手は「できない」「違うと思う」と答えるかもしれません。

アサーションでは、その違いが生まれたこと自体を失敗とは考えません。

お互いの希望が違うと分かったところから、

「では、どこまでならできるのか」 「別の方法はないか」 「今回は合意できないとして、どうするか」

を考えることができます。

DESC法のCが大切なのは、このためです。

ワンポイントアドバイス

「うまく言って相手を納得させなければ」と考えるほど、会話は苦しくなりやすくなります。まずは、自分の考えを相手に分かる形で伝えるところまでを自分の役割と考えてみてください。相手がどう返すかは相手の領域であり、その返答を聞いて次を考えることも対話の一部です。

アサーションDESC法のよくある質問

DESC法は必ずD・E・S・Cの順番で話しますか?

必ずしも順番どおりに話す必要はありません。

準備するときにはD・E・S・Cに分けると整理しやすいですが、実際の会話では相手から質問されたり、途中で事情が分かったりします。

大切なのは、「事実」「自分の気持ちや考え」「具体的な提案」「その後の選択肢」という要素を意識することです。会話の流れに合わせて順番を変えたり、一部を省いたりしてもかまいません。

DESC法のCはChooseですか、Consequencesですか?

DESC法は、資料やアサーショントレーニングの体系によって各文字の説明に違いがあります。

日本ではCをChooseとして、相手が提案を受け入れた場合・受け入れなかった場合の対応を考える説明がよく用いられます。一方、Consequencesとして、行動によって生じる結果を伝える考え方もあります。

どちらの場合も、「相手を脅して従わせる」という意味ではありません。本記事では、対話の余地を持たせやすいChooseの考え方を中心に説明しています。

DESC法では「私は」を必ず使うべきですか?

必須ではありません。

「私は困っています」「私はこう希望しています」のように自分を主語にすると、自分の気持ちや考えとして伝えやすくなります。

ただし、「私はあなたが間違っていると思います」のように、形式だけ「私は」にしても相手への評価が中心になることがあります。

言葉の形よりも、自分の気持ちと相手への評価を区別できているかを意識してみてください。

DESC法を使っても相手が怒ったら失敗ですか?

相手が怒ったからといって、直ちに伝え方が間違っていたとは限りません。

人は同じ言葉でも、そのときの状況や関係によって異なる受け取り方をします。こちらが相手の反応を完全にコントロールすることはできません。

自分の伝え方に評価や攻撃が多くなかったかを振り返ることはできますが、相手を必ず納得させることをDESC法の成功条件にする必要はありません。

DESC法を身につける一番簡単な練習方法は?

最初は、日常の小さなお願いをD・E・S・Cに分けて書いてみる方法がおすすめです。

たとえば、「家族にテレビの音量を下げてほしい」「同僚に資料を早めに共有してほしい」といった場面なら、比較的練習しやすいでしょう。

書いたあとに声に出し、自分が実際に使う言葉に直すことも大切です。型を暗記することより、必要なときに「今の事実は何か」「私はどうしたいのか」と整理できるようになることを目指しましょう。

まとめ

アサーションのDESC法は、事実、気持ちや考え、具体的な提案、相手の反応に応じた選択肢を整理して伝えるための方法です。

DはDescribeで状況を客観的に描写し、Eでは自分の気持ちや考えを表現します。Sでは実行可能な提案を具体的に伝え、Cでは相手が受け入れた場合と受け入れなかった場合の次の対応を考えます。

ただし、DESC法は相手を説得し、自分の希望どおりに動かすためのものではありません。

こちらが自分の意見を表現できるのと同じように、相手にも断ったり別の意見を伝えたりする余地があります。

また、実際の会話で必ずD→E→S→Cの順に話す必要もありません。大切なのは型に固執することではなく、「何が起きているのか」「私はどう感じているのか」「何を希望するのか」「意見が違ったら次にどうするのか」を自分の中で整理することです。

まずは最近の小さな「言いにくかったこと」を一つ選び、D・E・S・Cの4つに分けて書いてみてください。自分が本当は何を伝えたかったのかが、これまでより具体的に見えてくるかもしれません。

カラットセラピーを学びませんか?

色・タロット・心理学を手がかりに、自分や相手の気持ちを理解し、寄り添う力を身につける講座です。

カラーセラピーやタロットを基礎から学びたい方、講座について詳しく知りたい方は、LINEにご登録ください。

登録特典として、LINE上で1回限定のカラットセラピー体験をご案内しています。

無料体験で、カラットセラピーの雰囲気をご確認ください。

カラットセラピーとは?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次