セルフコンパッションと自己肯定感の違いとは?自分を大切にする2つの考え方

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セルフコンパッションと自己肯定感の違いとは?自分を大切にする2つの考え方

「セルフコンパッションと自己肯定感は、結局同じものなの?」「自己肯定感を高めるより、セルフコンパッションを身につけたほうがいいの?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。

どちらも「自分を大切にする」という文脈で使われる言葉ですが、心理学では少し異なる考え方として扱われています。

簡単に整理すると、自己肯定感は自分をどのように評価しているかに関わる概念であり、セルフコンパッションは失敗や苦しさを経験したとき、自分にどのような態度を向けるかに関わる概念です。

そのため、どちらか一方が優れているというより、それぞれの特徴を知ったうえで、自分に必要な視点として活用することが大切です。

この記事では、セルフコンパッションと自己肯定感の違いを、具体例を交えながら分かりやすく整理します。

記事の監修者

株式会社ココロザC代表取締役。カラーセラピスト・心理カウンセラーとして活動。
日本初の「カラットセラピー」を創生。相談実績は延べ20,000人以上。
カラットセラピスト育成実績は800名以上。

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この記事を読むと分かること
  • セルフコンパッションと自己肯定感の基本的な違い
  • 2つの考え方がどのように関係しているのか
  • 失敗や他人との比較が気になるときの捉え方
  • 自分を大切にするために日常でできること
目次

セルフコンパッションと自己肯定感の違い

セルフコンパッションと自己肯定感は、どちらも自分との関わり方を考えるうえで役立つ概念ですが、注目しているポイントが異なります。

まずは大まかな違いを表で整理してみましょう。

スクロールできます
比較するポイントセルフコンパッション自己肯定感
主な視点苦しいときの自分への接し方自分自身に対する評価
意識しやすい場面失敗、挫折、苦しさ、自己批判自分の価値や能力を考えるとき
基本的な考え方苦しんでいる自分に思いやりを向ける自分を価値ある存在として捉える
評価との関係良い評価を必要としない自己評価と密接に関係する
失敗したとき「つらかったね。ここからどうしよう」と向き合う「失敗しても自分の価値までなくなるわけではない」と捉える
他人との比較比較そのものから距離を取る視点を持ちやすい比較によって自己評価が揺れることもある

この違いを理解するうえで特に重要なのが、セルフコンパッションは「自分を高く評価できないとき」にも使えるという点です。

たとえば、大切な仕事でミスをして「今回は自分の判断がよくなかった」と認める必要がある場面を考えてみましょう。

そのとき、無理に「私は素晴らしい」「私は何も悪くない」と考える必要はありません。改善すべき点は改善すべき点として認めながら、「失敗して落ち込んでいる自分を必要以上に責めなくてもいい」と考えることができます。

これがセルフコンパッションを理解する一つのポイントです。

自己肯定感とは

自己肯定感という言葉は日常的に幅広い意味で使われていますが、心理学では「自己評価」「自尊感情(self-esteem)」と近い文脈で語られることがあります。

代表的な自己評価尺度として知られるローゼンバーグの自尊感情尺度では、自分に価値があると感じられるか、自分自身におおむね満足しているかといった側面が扱われています。

つまり自己肯定感を大まかに捉えるなら、「自分は価値のある存在だ」「自分には良いところもある」と自分自身を肯定的に評価できる感覚と考えると理解しやすいでしょう。

自己肯定感が支えになる場面

自分自身への肯定的な感覚は、さまざまな場面で支えになります。

たとえば新しい仕事に挑戦するとき、「完璧にできるかどうかは分からないけれど、自分なら学んでいける」と思えるなら、一歩を踏み出しやすくなるでしょう。

人間関係でも、相手から評価されなかったからといって「自分には価値がない」と考えるのではなく、「合わない人もいる」と捉えられれば、必要以上に自分を否定せずに済みます。

自己肯定感は、自分の価値を考えるときの土台の一つになり得ます。

自己肯定感は常に高くなくてもよい

一方で、「自己肯定感は高ければ高いほどよい」と単純に考える必要はありません。

人の自己評価は、仕事、人間関係、体調、環境、成功や失敗などによって揺れることがあります。

昨日は自信があったのに、今日大きな失敗をして「自分はダメかもしれない」と感じることもあるでしょう。それ自体を異常なことと考える必要はありません。

むしろ大切なのは、自己評価が下がった瞬間に「こんな自分には価値がない」と全面的な自己否定へ進まないことです。

「自己肯定感が低いから私はダメだ」と考えてしまうと、自己肯定感という言葉そのものが、新たな自己批判の材料になることがあります。自己評価には状況による揺れや個人差があるため、数値や高低だけで自分を決めつけないようにしましょう。

セルフコンパッションとは

セルフコンパッション(self-compassion)は、日本語では「自分への思いやり」「自分への慈しみ」などと説明される考え方です。

心理学者クリスティン・ネフは、セルフコンパッションを主にセルフ・カインドネス(自分へのやさしさ)、共通の人間性、マインドフルネスという3つの要素から説明しています。

大切なのは、単に自分を褒めたり、自信を持ったりすることではありません。

失敗したとき、傷ついたとき、不安になったとき、思うようにできなかったときなどに、苦しんでいる自分をさらに攻撃するのではなく、状況を落ち着いて見ながら自分を支える態度です。

自分へのやさしさ

1つ目は、自分へのやさしさです。

失敗した自分に、

「なんでこんなこともできないの」 「本当に自分はダメだ」

と厳しい言葉を浴びせる代わりに、

「失敗してかなり落ち込んでいるんだな」 「つらい状況のなかでも、ここからできることを考えてみよう」

と接します。

これは失敗をなかったことにすることではありません。

行動については振り返りながら、人間としての自分まで攻撃しないという姿勢です。

共通の人間性

2つ目は、自分の苦しみを「自分だけの問題」として孤立させすぎないことです。

失敗すると、

「こんな失敗をするのは私だけだ」 「みんなはうまくやっているのに、自分だけ取り残されている」

と感じることがあります。

しかし実際には、程度や内容に違いはあっても、失敗したり、傷ついたり、迷ったりする経験は人間に広く共通しています。

「私だけではない」と考えることは、問題を軽視することではありません。

自分の苦しみを、人間なら経験し得るものとして少し広い視点から見ることがポイントです。

マインドフルネス

3つ目は、今起きている感情や考えを必要以上に膨らませず、かといって無視もしないことです。

たとえば仕事で注意された瞬間に、

「私は仕事ができない」 「きっとみんなから嫌われている」 「この先もずっと失敗する」

と考えが広がってしまうことがあります。

マインドフルな視点では、

「今、注意を受けて恥ずかしいと感じている」 「失敗したことがショックなのだな」

と、まず現在の体験を捉えます。

感情を否定するのでも、その感情を事実そのものとみなすのでもなく、少し距離を取って観察するイメージです。

2つはどのように関係する?

セルフコンパッションと自己肯定感は別の概念ですが、完全に無関係というわけでもありません。

どちらも、自分自身とより健やかな関係をつくるという点では共通しています。

ただし、自己肯定感が「自分をどう評価するか」に重点を置くのに対して、セルフコンパッションは「評価が悪くなったときにも、どう自分と付き合うか」という視点を持っているところに大きな違いがあります。

自己評価が下がったときに違いが表れやすい

たとえば試験で不合格になったとしましょう。

普段は、

「私は努力できる人間だ」 「自分には能力がある」

と感じていたとしても、不合格になると自己評価が揺れることがあります。

このときセルフコンパッションがあると、

「結果が出なくて悔しいよね」 「努力した分、落ち込むのは自然だ」 「今回うまくいかなかった原因を、落ち着いて考えてみよう」

と、自分に接することができます。

「今回は十分な結果ではなかった」という評価と、「だから自分には価値がない」という自己否定を分けて考えやすくなるのです。

研究でも異なる特徴が示されている

ネフとフォンクが2009年に発表した研究では、セルフコンパッションと全般的な自尊感情を比較しています。

その研究では、両者には共通点がある一方、セルフコンパッションのほうが自己価値感の安定性や、社会的比較などとの関連について異なる特徴を示しました。また、幸福感や楽観性などについては、両方が肯定的な心理状態と関連していました。

ただし、こうした研究結果から「自己肯定感よりセルフコンパッションのほうが必ず優れている」と結論づけるのは適切ではありません。

心理学の概念は、目的や状況によって役割が異なります。

自己肯定感をなくしてセルフコンパッションに置き換えるのではなく、それぞれの特徴を理解することが大切です。

ワンポイントアドバイス

「自己肯定感を高くしなければ」と頑張るほど苦しくなるときは、評価を上げることよりも、「今つらい自分に、どんな言葉をかければ少し落ち着けるだろう」と考えてみてください。自分への評価を変えなくても、自分への接し方は変えられます。

具体例で分かる2つの違い

言葉の定義だけでは違いが分かりにくいかもしれません。日常で起こりやすい場面から考えてみましょう。

仕事で大きなミスをしたとき

重要な資料で間違いをしてしまったとします。

自己肯定感という視点では、

「ミスをしたからといって、私という人間の価値まで下がるわけではない」

と考えることができます。

セルフコンパッションでは、

「かなり落ち込んでいるな。まず気持ちを落ち着かせよう。そのうえで、何が原因だったのか確認しよう」

と考えます。

どちらも自分を守るために役立ちますが、前者は自己評価、後者は苦しんでいる自分への対応に重点があります。

SNSで他人と比較したとき

SNSを見て、

「みんな仕事も家庭もうまくいっている。それに比べて私は……」

と感じることもあるでしょう。

自己肯定感の視点なら、

「他人の状況と関係なく、私にも良いところや価値がある」

と考えられます。

セルフコンパッションの視点では、

「今、比べて落ち込んでいるんだな」 「他人と比べて苦しくなることは誰にでも起こり得る」 「今日は少しSNSから離れて、自分を休ませよう」

と対応できます。

セルフコンパッションでは、「自分のほうが優れている」と評価を逆転させる必要がありません。

恋愛で断られたとき

好きな人に気持ちを伝えて断られれば、傷つくことがあります。

そのとき、

「選ばれなかった私は価値がない」

と考えてしまうかもしれません。

自己肯定感の視点では、

「一人の人から恋愛対象として選ばれなかったことと、私自身の価値は別のこと」

と整理できます。

セルフコンパッションでは、

「好きだったからこそ、今は悲しいよね」 「すぐ元気にならなくてもいい」 「今日は傷ついている自分をいたわろう」

と、自分の痛みに寄り添います。

このように考えると、2つの違いが見えやすくなります。

自分を大切にする使い分け方

実際の日常では、セルフコンパッションと自己肯定感を厳密に使い分ける必要はありません。

むしろ、2つの考え方を組み合わせると、自分の状況を整理しやすくなります。

苦しいときは評価よりケアを先にする

強く落ち込んでいるときに、

「私は価値がある」 「もっと自信を持とう」

と言われても、そう思えないことがあります。

そんなときは、無理に自己評価を上げようとするより、

「今はつらいんだな」 「ここまでよく耐えているな」

と自分の状態を認めるほうが受け入れやすい場合があります。

気持ちが少し落ち着いてから、

「今回うまくいかなかったことと、自分のすべてを否定することは別だ」

と自己評価を見直していけばよいのです。

自己評価と事実を分ける

「私はダメな人間だ」と感じたら、何が起こったのかを具体的にしてみましょう。

たとえば、

「プレゼンで質問に答えられなかった」

という事実と、

「だから私は仕事ができない人間だ」

という評価は同じではありません。

具体的な事実まで分解できれば、

「次回は想定質問を準備しよう」

という改善策も考えやすくなります。

次の行動まで考える

自分への思いやりは、何もしなくてよいという意味ではありません。

むしろ、

「今の自分にとって、本当に必要な行動は何だろう」

と考えることも、自分を大切にすることの一部です。

体が疲れているなら休む。

準備不足だったなら練習する。

人間関係で無理をしているなら距離を見直す。

必要なら誰かに助けを求める。

やさしさと現実的な行動は両立します。

セルフコンパッションを実践する方法

セルフコンパッションは、難しい言葉を覚えることより、日常の小さな場面で実践してみることが大切です。

特に自己批判が始まった瞬間に気づけると、練習しやすくなります。

自分への言葉を書き換える

失敗したとき、自分の頭の中にどんな言葉が浮かんでいるでしょうか。

たとえば、

「また失敗した。私は本当にダメだ」

と思ったとします。

それを、

「今回は失敗してしまった。落ち込んでいるけれど、次にできることを考えよう」

と変えてみます。

大げさに褒める必要はありません。

ポイントは、事実を否定せず、人格攻撃だけを減らすことです。

大切な人への言葉を考える

同じ失敗を親しい友人がしたら、あなたは何と言うでしょうか。

おそらく、

「本当にダメな人間だね」

とは言わないのではないでしょうか。

「それは落ち込むよね」 「次はどうしたらいいか一緒に考えよう」

などと言うかもしれません。

その言葉を、自分にも向けてみます。

自分にだけ極端に厳しくなっていないかを確認する方法として使えます。

感情に短い名前を付ける

つらい感情が強いときは、

「悲しい」 「悔しい」 「怖い」 「恥ずかしい」 「焦っている」

など、今の感情を短い言葉にしてみましょう。

感情そのものと、自分全体を少し分けて捉えやすくなります。

「私はダメだ」ではなく、

「私は今、失敗して恥ずかしいと感じている」

と表現するだけでも、見え方が変わることがあります。

ワンポイントアドバイス

自分にやさしい言葉をかけることに抵抗があるなら、最初から「大丈夫」「私は素晴らしい」と言う必要はありません。「今つらいんだな」「かなり頑張っていたから悔しいんだな」のように、現在の状態を静かに認めるところから始めてみてください。

自己肯定感を整えるヒント

自己肯定感についても、「高めなければ」と無理をする必要はありません。

目指したいのは、いつでも自信満々の状態というより、うまくいかないことがあっても自分全体を否定しすぎない状態です。

できたことを具体的に見る

「自分には良いところがない」と感じるときは、抽象的に自分を評価するのではなく、具体的な事実を見てみましょう。

たとえば、

  • 約束した時間を守った
  • 苦手な仕事にも取り組んだ
  • 困っている人に声をかけた
  • 疲れていたので無理をせず休んだ
  • 分からないことを質問した

といった小さな行動でも構いません。

「私は素晴らしい」と無理に言い聞かせるのではなく、実際に行ったことを確認します。

結果だけで自分を評価しない

結果は大切ですが、結果だけで自分の価値を決めてしまうと、評価が不安定になりやすくなります。

合格したから価値がある。

昇進したから価値がある。

恋人がいるから価値がある。

人から褒められたから価値がある。

このように条件が増えるほど、その条件を失うことへの不安も大きくなる可能性があります。

結果だけでなく、

「どのように取り組んだか」 「自分が何を大切にしたかったのか」

という過程にも目を向けてみましょう。

自分の基準を確認する

自己肯定感が下がっていると感じるときには、

「私は誰の基準で自分を評価しているのだろう」

と考えてみるのも一つの方法です。

社会の常識、職場の評価、家族の期待、SNSで目にする他人の生活など、知らないうちに外側の基準を使っている場合があります。

もちろん他人の意見をすべて無視する必要はありません。

ただ、

「私は本当は何を大切にしたいのか」

という自分自身の基準も確認してみてください。

自己肯定感を高めることが苦しいとき

「自己肯定感を高めよう」という言葉そのものが負担になることもあります。

自信が持てない自分を見て、

「自己肯定感まで低いなんて、私はますますダメだ」

と責めてしまうなら、本来役立つはずの考え方が逆効果になってしまいます。

そんなときこそ、セルフコンパッションの視点が役立ちます。

「今は自分を高く評価できなくてもいい」 「自信を持てなくて苦しい自分には、少しやさしくしてもいい」

と考えてみましょう。

自分を大切にするために、常に自分を好きでいる必要も、何でも肯定する必要もありません。

自分の欠点を認めることと、自分を傷つけ続けることも別です。

たとえば、

「私は人前で話すことが苦手だ」

と認めながら、

「苦手なのだから、練習する時間を多めに取ろう」

と対応することができます。

これは無理な自己肯定ではなく、現実を見ながら自分を支える姿勢です。

自己理解にもつながる2つの視点

セルフコンパッションと自己肯定感について考えることは、「自分はどういう人間なのか」と自己評価するだけでなく、「私は自分にどのように接しているのか」を知るきっかけにもなります。

何かうまくいかなかったとき、

「私はどんな言葉で自分を責めているだろう」

と観察してみてください。

そこには、

「人に迷惑をかけてはいけない」 「失敗してはいけない」 「人から認められなければならない」 「弱いところを見せてはいけない」

といった、自分でも気づいていなかった価値観が隠れていることがあります。

その価値観が必ず間違っているわけではありません。

ただ、

「今の自分にも、この基準は必要だろうか」 「本当はどうしたいのだろう」

と見直すことで、選択肢が増えることがあります。

カラットセラピーでも、答えを外側から決めるのではなく、自分の気持ちや本音を見つめながら、納得できる選択肢を考えることを大切にしています。

自己理解についてもう少しじっくり学んでみたい方には、カラットセラピーの無料メール講座も一つの選択肢です。無理に自分を変えることより、自分の気持ちを知るところから始めてみてください。

セルフコンパッションと自己肯定感のよくある質問

セルフコンパッションと自己肯定感は同じですか?

同じではありません。

自己肯定感は、自分自身をどのように評価しているかに関わる概念です。一方、セルフコンパッションは、失敗や苦しさを経験しているときに、自分にどのような態度を向けるかに重点があります。

そのため、自分を高く評価できない瞬間でもセルフコンパッションを実践することはできます。

自己肯定感よりセルフコンパッションのほうが大切ですか?

どちらか一方が必ず優れていると考える必要はありません。

「自分にも価値がある」と感じられることが支えになる場面もあれば、失敗して自己評価が下がっているときに自分へ思いやりを向けることが役立つ場面もあります。

違いを理解して、自分の状況に合わせて活用するとよいでしょう。

セルフコンパッションは自分を甘やかすことですか?

セルフコンパッションは、何をしても許すことや、責任を取らなくてもよいという意味ではありません。

失敗した事実は認めつつ、必要以上に自分を攻撃しない姿勢です。

「今回は準備不足だった。次は準備方法を変えよう」と考えることと、「こんな失敗をする私は最低だ」と人格まで否定することは別です。

改善が必要なら改善しながら、自分への思いやりも持つことができます。

自己肯定感が低くてもセルフコンパッションはできますか?

できます。

むしろ「今の自分を肯定できない」というときでも実践できることが、セルフコンパッションの特徴の一つです。

「自分を好きになろう」とするのが難しければ、まずは「今つらい自分をこれ以上責めない」というところから始めても構いません。

自己肯定感を高めるには自分を褒め続ければよいですか?

必ずしもそうではありません。

自分では信じられないほど大きな褒め言葉を繰り返すと、かえって違和感が強くなる人もいるでしょう。

無理に「私はすごい」と考えるより、「今日はここまでできた」「この点は改善したい」と具体的な事実を見るほうが自然な場合があります。

自己肯定感もセルフコンパッションも、無理に良い気分をつくるための方法ではなく、自分との付き合い方を見直すための視点として考えるとよいでしょう。

まとめ

セルフコンパッションと自己肯定感は、どちらも自分を大切にするうえで役立つ考え方ですが、注目するポイントが異なります。

自己肯定感は、「自分には価値がある」「自分をおおむね肯定できる」といった自己評価に関わります。

一方のセルフコンパッションは、失敗したとき、傷ついたとき、自信を失ったときにも、自分へ思いやりを向ける姿勢です。

そのため、

「自分を肯定できないから、もっと自己肯定感を上げなければ」

と焦る必要はありません。

まず、

「私は今、何に傷ついているのだろう」 「自分にどんな言葉を向けているだろう」 「大切な人なら、同じ状況でどんな言葉をかけるだろう」

と考えてみることも、自分を大切にする一歩です。

自分の良いところを認めることも大切です。

うまくいかなかった自分をいたわることも大切です。

セルフコンパッションと自己肯定感を優劣で比べるのではなく、それぞれの違いを知り、今の自分に必要な視点を選んでいくことが、自分とのより穏やかな関係につながっていくでしょう。

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